...栄螺(さざえ)の壺焼(つぼやき)といった形...
泉鏡花 「歌行燈」
...栄螺(さざえ)の殻をぴしぴしと打着(ぶッつ)けますの...
泉鏡花 「歌行燈」
...巌根(いわね)づたいに、鰒(あわび)、鰒、栄螺(さざえ)、栄螺...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...「軍医どのの栄螺(さざえ)料理が無ければ...
海野十三 「恐しき通夜」
...さっきのままで栄螺(さざえ)の蓋のように窓を締められたまま電気のともっていた煙草屋の二階のほうから聞えて来た...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...栄螺(さざえ)などを彫った...
高村光太郎 「回想録」
...床下の土を掘っても仏らしいものは見えず「口欠(くちかけ)の茶壺又は消炭螺(けしずみさざえ)からより外は何もなかりき」とある...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...蠑螺(さざえ)や蛤(はまぐり)なども目についた...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼は肴屋(さかなや)に蠑螺(さざえ)を一籠(ひとかご)誂(あつら)え...
徳田秋声 「縮図」
...栄螺(さざえ)の壺焼だって……...
豊島与志雄 「野ざらし」
...本所羅漢寺(ほんじょらかんじ)の螺堂(さざえどう)も既に頽廃し内(なか)なる五百の羅漢のみ幸に移されてその大半を今や郊外目黒(めぐろ)の一寺院に見る...
永井荷風 「日和下駄」
...そして稀れには栄螺(さざえ)が同居していることもある...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...本所の五つ目に有名な蠑螺堂(さざえどう)という羅漢寺(らかんじ)がございました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...田螺(たにし)のツブまたは栄螺(さざえ)のツボ焼きなどと...
柳田国男 「海上の道」
...門を入(はひ)つて右に折れると洞(ほら)の屈曲は蠑螺(さざえ)貝の底の様に急に成り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...栄螺(さざえ)のように城門をかたく閉めて...
吉川英治 「三国志」
...さざえの貝の尻(しり)を焙(あぶ)れば...
吉川英治 「新書太閤記」
...和睦(わぼく)のあたりをつけてみたのは――そのさざえの尻あぶりであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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