...そこんとこに……」「うン大有りだ...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...こんこんと相州さまにおさとしなされたのでございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...こんこんと咳(せ)き込んで...
太宰治 「パンドラの匣」
...「日本浪曼派」という目なき耳なき混沌(こんとん)の怪物までひかえて居る...
太宰治 「もの思う葦」
...今度二十五周年記念号を出すので何か書くようとの懇篤(こんとく)な御すすめがありましたので何かと考えてみましたが右様の次第でありますからほとんど何も申上げる材料はないのでありますが...
寺田寅彦 「書簡(※[#ローマ数字2、1-13-22])」
...そこんところをひとつ後生だから!」「三つとも見ようによれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...しおれきった男は、それでもいっこう浮き立たず、「せっかくの御心配を下さいましても、どうももう仕方がございません、娘は売ってしまったもの、馬は買ってしまったものでございますからなあ」「そこだよ、そう物を早くあきらめてしまっては何にもならねえ、そこんところを、もう一応考え直してみねえことにゃ、せっかく道庵が乗出した甲斐がねえというもんだ」「御親切に有難うございますが……もう、わたくしあきらめてしまいました」「待っていなさい、もう一応考え直してみるてえと、娘を売って馬を買う、娘を売らなきゃあ馬が買えねえ、馬を買わなけりゃ一家が養えねえ、一家を救おうとするには馬を買わなきゃあならねえ、馬を買うには娘を売らなきゃならねえ、娘を売るてえと……ああ面倒臭い、どうどうめぐりをしているようなもんだ、何とか、いい工夫(くふう)は無(ね)えものかなあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこんところをひとつ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんこんと真赤な物が吹き出していた...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...大理石の宿に着けば熱い湯がこんこんと涌いてゐる...
原民喜 「魔のひととき」
...このあらゆる無意味な物事の混沌(こんとん)たる中へ関係の息を吹込む霊魂は据えてあった...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...朱塗の酒樽を傾けてこんこんと音をたてた...
牧野信一 「夜見の巻」
...尤も昏倒(こんとう)してしまうかもしれないけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その頂上からはこんこんと泉から溢れ出るように一筋の小川を流れ出させた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ここんところとここんところがね...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...「まことに、せっかくでござんしたが、あいにく宋公明(そうこうめい)さまは、先頃からお留守で、ここんとこ、泊中(はくちゅう)にはおられません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「……?」ぴょこんと彼方(かなた)に立った三之助の顔をながめて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...朱(あけ)になって昏倒(こんとう)していた...
吉川英治 「柳生月影抄」
便利!手書き漢字入力検索