...まあよかったと安心しながら、それを拾おうとすると、帽子は上手(じょうず)に僕の手からぬけ出して、ころころと二、三間先に転がって行くではありませんか...
有島武郎 「僕の帽子のお話」
...身体はころころと庭へ転がり出す...
井上円了 「おばけの正体」
...火星人の胴はその上をころころと坂下の方へころげ...
海野十三 「火星兵団」
...淡い月光の下に、草原をもぐらの大群が、突撃隊のように、ころころと、はっていくところは、なかなか風(ふう)がわりな風景であった...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...先刻から爺さんの膝でころころと咽喉を鳴らしてゐた猫は...
薄田泣菫 「小壺狩」
...先細(さきぼそ)にすぢりもぢつてころころと轉がつて來る...
薄田泣菫 「旋風」
...三つまでころころと転がり出した...
薄田泣菫 「茶話」
...青苔(あおごけ)の上をころころと走って行ったのには...
谷崎潤一郎 「細雪」
...・ころころころげてまんまるい虫のたすかつた・とまるより鳴き...
種田山頭火 「行乞記」
...びたはころころしながらその後について...
中里介山 「大菩薩峠」
...りんごが三かごのつてる車、ころころいつた...
新美南吉 「りんごの車」
......
野口雨情 「螢の燈台」
...ころころ砂の斜面を転(ころ)がり落ちた...
宮本百合子 「明るい海浜」
...ころころとふくれて日向ぼっこをして居る六七羽の雀の姿を見た...
宮本百合子 「餌」
...ころころ抽せん機の音を立てては...
山之口貘 「宝くじ・その後」
...巧みに転がされころころ翻弄(ほんろう)されているのも同様だった...
横光利一 「微笑」
...岩に隠れてころころと鳴る泉あり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ころころと、生き物みたいに、樽が先へ出た...
吉川英治 「下頭橋由来」
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