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石川啄木 「一握の砂」
...こやつの差金(さしがね)に違いありません...
海野十三 「空中墳墓」
...どやつもこやつも...
中里介山 「大菩薩峠」
...親の讐(かたき)とも知らずに此奴(こやつ)に身を任せました...
野村胡堂 「禁断の死針」
...……すると、この馬さんは、いったい、どうするかしら?」「はい、それは、ものによるのでござります」「すると、気にいったものなら、食べてもらえるわけなのね」「かくべつ、遠慮するようなこともいたしますまい」「もし、長人参だったら、どうでしょう」「いやはや、それは……」「やはり、喰べませんかしら」「傲(おご)ったことをもうすようですが、こいつの口は、あげな棒っ切れのようなものを食べるようには、できておらんのでござります」「無理に口へ押しつけたら?」「ああはや、飛んでもない! そのようなことをして、こやつに、フウッと太い鼻息でもひっかけられなんだら、そのひとのしあわせというものでござります」「……でもね、おじいさん...
久生十蘭 「キャラコさん」
...こやつに足枷をはめて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...札木合(ジャムカ)(怯えて突っ立つ)何を言う! こやつの繩をといてたまるものか...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...こやつは感心なことには酒はいくらでも飲むんだが...
牧野信一 「岬の春霞」
...「なんやこやつら損かけやがって...
正岡容 「寄席」
...「こりゃ、おのれ、こないだは、ようも煮え湯を呑ませたな!」と、ぐっと目を剥いた平馬、「おのおの方、こやつ何か、ゆすりがましいことでもいうてまいったのでござろう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...此女(こやつ)薄(すすき)の葉にて鋸(ひ)かんとて薄の葉にて鋸きて切り殺しぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...こやつに立腹されると何を仕出かすか知れやしないから...
南方熊楠 「十二支考」
...此奴(こやつ)がツンノメッテヒシャゲてしまったら嘸(さぞ)いい心持ちであろうという心を唄ったもので...
夢野久作 「鼻の表現」
...こやつは肉売りだ...
吉川英治 「三国志」
...こやつ、仮面を剥(は)いで見せたな」「おう、これが本体かもしれぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...こやつも楮幣に不服なのか...
吉川英治 「私本太平記」
...「こやつ...
吉川英治 「新書太閤記」
...源右衛門、こやつを、引離せ」お旗本の天野源右衛門は、わしの襟がみを掴んで叩きつけ、「大事を知った奴、血祭りに」と、槍を持直した...
吉川英治 「茶漬三略」
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