...心のこもった品で...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「赤いくつ」
...」あの人の当惑したみたいな、こもった声が、遠くからのように聞えて、「いや...
太宰治 「皮膚と心」
...陰(いん)にこもった低音(バス)で言うのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...遙かに真心のこもった親切な態度になるという...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...しばしば二週間も三週間も部屋に閉じこもったままでいることもあり...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...ルイザは風邪(かぜ)をひいて室にこもった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...喜びも苦しみも空気もない閉じこもった凡庸(ぼんよう)な生活では...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼らは自分の閉じこもった狭い範囲内で息苦しがっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...力のこもった太い声で...
豊島与志雄 「非情の愛」
...だがここはたいへん気持がよろしいでしょう? 部屋はこの点、実に場所がいいんです」それに対してKは何も言わなかったが、彼を不快にしたのはほんとうは暖かさではなく、むしろこもった、息苦しくさせられるような空気のためであり、部屋はずっと前から換気されていないにちがいなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...労働者の濡れた体が乾きかける一種の匂いとタバコの匂いがアーチのなかにこもった...
「赤い貨車」
...甘く煮た黒豆! 一太は食慾のこもった眼を皿の豆に吸いよせられながら...
宮本百合子 「一太と母」
...早速オリーヴ色の重い袴の紐をときにかかる瀧子を親密さのこもった眼差しで見上げながら...
「鏡の中の月」
...力のこもった美とは云えない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「父と母だ」精之助は心のこもった声で云った...
山本周五郎 「契りきぬ」
...心のこもったやり方である...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...熱のこもった眸(ひとみ)を...
吉川英治 「私本太平記」
...ジャン!妖韻(よういん)のこもった鐘(かね)の音(ね)――そして一種の凄味(すごみ)をおびた貝(かい)の音(ね)がひびいてきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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