...をかしなほどこまかな...
鈴木三重吉 「小犬」
...その他いろんなこまかなことのごたごたした日々が...
豊島与志雄 「都会に於ける中流婦人の生活」
...あの船で捕るのが沖コマセといつて糠のやうにこまかなさうしてそれが肥料に成るコマセだといつた...
長塚節 「隣室の客」
...書いた字も読めないくらゐ色どりこまかな封筒でオシタシに舌鼓を打つたのよ...
中原中也 「音楽と世態」
...このみなさんにあまり関係はない件のこまかな点で少しばかりまちがったことを教えられても...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...茎(くき)からはこまかな黄金(きん)の粒(つぶ)のようなものも噴(ふ)き出した...
宮沢賢治 「黄いろのトマト」
...海はあの子がしなやかにきめこまかな体の線を張って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ぐるりに配合された白いこまかな蝶々のような同じ蘭科の花々の真中に珠と燦いて居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なかにはこまかな刺繍を施した布面に高まりを見せた高価なハンカチなどがあった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...(b)我々の能力はこまかな断片に細分されている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こまかな皺を寄せて池を風がわたった...
山川方夫 「その一年」
...ときどきこまかなさざ波をたたんでいた...
山本周五郎 「青べか物語」
...ことこまかな計略の内容を聞き...
吉川英治 「新・水滸伝」
...黒ずんで見ゆるその濃藍色の大きな瀬の上にあまねくこまかな小波の立ち渡つてゐるのが美しくも寂しかつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...それでゐて人はおほく自然界に於けるこの四季の移り變りのこまかな心持や感覺やを知らずに過して居る樣である...
若山牧水 「樹木とその葉」
...苔清水の滴つている岩の肌にうす紫のこまかな花の咲いてゐるのがあつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...屋根の下から出て見るとこまかな雨が降つてゐた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...枯草続きの汀のこまかな砂の上ではそれでも湛えた水のめぐりの際を示すようにちゃぶちゃぶという音を立てて居る...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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