...のらくろ二等兵なんかもこのごろ...
海野十三 「空襲警報」
...このごろ人形の家をまた読み返し...
太宰治 「愛と美について」
...私はこのごろ、たいへん酷烈な結論を一つ発見いたしました...
太宰治 「古典風」
...それだけを私はこのごろ心掛けて居ります...
太宰治 「私信」
...このごろ、それがわかって来ました...
太宰治 「斜陽」
...本当にもうこのごろは...
太宰治 「返事」
...人の噂では兼家はこのごろまた新しい女に沈湎してゐるといふことであつたけれども...
田山花袋 「道綱の母」
...このごろは全くその沙汰(さた)がない...
寺田寅彦 「怪異考」
...「私このごろこんなものばかり読んでいるのよ...
徳田秋声 「仮装人物」
...このごろはどうして...
徳永直 「冬枯れ」
...彼はこのごろあまりコゼットを連れて外出しなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...百蔵はこのごろ、さる後家さんのところへ出入りするようになって、その後家さんが近いうち甲州へ出かけるに就いて、百蔵もその跡を追って甲州へ行くから気をつけなければならないと、七兵衛はお角を嗾(け)しかけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...最も晴れの場所の宮中でのこのごろの音楽の遊びに選び出される人たちに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まして中の君自身もこのごろの苦い物思いに心細くなっていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...このごろ通って行く所の人は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...頃日(このごろ)駐外の職に転ぜられ候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...頃日(このごろ)僕は一人の卑しい男に邂逅(かいこう)した...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...「いろいろ考えて、考えくたびれたところなんです」「私たちのことをかい」「いろいろなこと」と云って、おしのはこわいような横眼で彼を見た、「たとえば、――あなたがよろず町のお家へ帰って、おかみさんやお子たちとどんなふうにたのしく話したり笑ったりなさるか」「ちょっと」源次郎は片手をあげた、「冗談じゃない、いまじぶんになってそんな」「いま初めてじゃありません、あなたと逢うようになってから別れたあとはいつでもそのことが胸に閊(つか)えて、独りで寝ながらどんなに苦しかったかしれやしません」「だってそれは、そんなことはよく承知の上の筈じゃないか」「もちろん承知の上よ、だからこれまで一度だってこんなこと云ったためしはないでしょ、いまだってあなたを責めているわけじゃありません、悪いのはあたしですもの、ただこのごろ、ふっとすると淋しくなって、自分が可哀(かわい)そうに思えてしかたがないんです」「女中が来るよ」と彼が囁(ささや)いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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