...「貞(さあ)ちゃんやっぱり駄々(だだ)をこねるか」一口酒を飲んで...
有島武郎 「或る女」
...調子のいい音を立てて杵がつき、相手がこねる...
梅崎春生 「狂い凧」
...長い筆の先に粘い絵の具をこねるときの特殊な触感もさらに強く二十余年前の印象を盛り返して...
寺田寅彦 「自画像」
...」駄々をこねるというよりは...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...いろいろ愛について理屈をこねるんだ...
豊島与志雄 「食慾」
...いつもあたしの方がだだをこねることになって...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...」と隆吉は駄々をこねるように叫んだ...
豊島与志雄 「反抗」
...惚れられたと思やいいじゃないか」彼は駄々をこねるように身を揺っていたが...
豊島与志雄 「反抗」
...名越は(又、一こね、こねるかな)と、思って「異論かの」と、微笑した...
直木三十五 「南国太平記」
...同じ露店の大道商人となるとも自分は髭を生し洋服を着て演舌口調に医学の説明でいかさまの薬を売ろうよりむしろ黙して裏町の縁日(えんにち)にボッタラ焼(やき)をやくか粉細工(しんこざいく)でもこねるであろう...
永井荷風 「日和下駄」
...お民は急に駄々(だだ)をこねるような調子をつくって...
永井荷風 「申訳」
...為すがままに任せていた方がよい」「それもそうでございますね」「それに越したことはない」「逃げて逃げそこねるよりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...故意に駄々をこねることの悦びにさへ...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...この長篇にかかる前の勉強としてモチーフということについて大いにこねるつもりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...美しい人というものは一方の美をそこねるものだから困るのね」と言うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼は駄駄をこねる度びにあのような憂いげな眼差しをよくした母を思い浮べながら...
横光利一 「旅愁」
...八風斎はだだをこねるし...
吉川英治 「神州天馬侠」
...駄々をこねるのであろうとばかり受け取っていたので...
吉川英治 「親鸞」
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