...老人はこそこそと遁(に)げるやうに火鉢の傍から離れて...
石川啄木 「道」
...すぐにこそこそ立ち去ったのも...
太宰治 「春の盗賊」
...こそこそ押入れに隠れるやうな...
太宰治 「火の鳥」
...こそこそ逃げるように傍(そば)通り抜けましたが...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...みんなが内緒でこそこそとするのに...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...廊下に立ってこそこそやっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...こそこそと中の方へはいってゆきました...
豊島与志雄 「不思議な帽子」
...こそこそと舞い戻ってくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...こそこそと……」すると...
久生十蘭 「金狼」
...狐鼠々々(こそこそ)と奥へ引込(ひっこ)んだ...
二葉亭四迷 「平凡」
...こそこそと忍び足で階下へおりた...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...われわれを見るとこそこそ土堤の端の方へ寄ッて...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...こそこそと人の背後へ隠れた...
横光利一 「上海」
...真っ先にこそこそ帰った...
吉川英治 「三国志」
...ほどなくみなこそこそと腰を上げて去り...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こそこそと中門の方へ走って消えようとすると...
吉川英治 「親鸞」
...一本だけ点けた懐中電灯の光をこそこそと壁に向けてみた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...何という静かさだ! もしこの饒舌(じょうぜつ)な流れが、婆(ばあ)さんの会合みたいに、彼一人の耳へ、べちゃくちゃ、こそこそと、きりのないお喋(しゃべ)りを聞かせさえしなければ……...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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