...涯(はて)もなく露領に続く海原(うなばら)のここかしこに漂わせている...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ここかしこには暗い影になって一人二人の農夫がまだ働き続けていた...
有島武郎 「親子」
...ここかしこに山桜や山吹が咲きこぼれ...
上村松園 「北穂天狗の思い出」
...私たちはやがて砂地のここかしこに坐って堅パンとフライにした塩漬肉とを食べ始めた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ここかしこにぴかぴか光る氷柱(つらら)の下がっている柊の花冠の外に...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...ここかしこに無限に見出される数学の部分々々に就いては確かにそうである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...露の身はここかしこにてきえぬともこころはおなじ花のうてなぞ鳥羽の南の門から川船に乗って下ることになった...
中里介山 「法然行伝」
...ここかしこに枝を辞したる古い奴(やつ)ががさついている...
夏目漱石 「野分」
...それを通りこすとここかしこに藁葺(わらぶき)があって...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...ここかしこに歯朶(しだ)の茂りが平かな面を破って幽情を添えるばかりだ...
夏目漱石 「幻影の盾」
...ここかしこに芝居小屋を掛けて...
森鴎外 「金貨」
...ただここかしこに意味ありげな赤い火の光が見えるばかりだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...トロヤの旗印をここかしこに認めるや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ここかしこに、喚(わめ)き、呻(うめ)きがあがる...
吉川英治 「三国志」
...後堂前閣の園をここかしこに...
吉川英治 「三国志」
...ここかしこにたちおこる修羅(しゅら)の巷(ちまた)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ここかしこに飛び火した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...松林の中のここかしこに散在する茸の国を訪ねて歩くのである...
和辻哲郎 「茸狩り」
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