...その鏡のような水面のここかしこに...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...力ある弧状を描いて走るその電光のここかしこに本流から分岐して大樹の枝のように目的点に星馳(せいち)する支流を見ることがあるだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...澄み切った青空のここかしこに屯(たむろ)していた...
有島武郎 「親子」
...ここかしこに、違った種数の松の樹が附近の樹々よりも正味四五十フィートも高く聳えているので、その中のどれがフリント船長のさした「高い木」であるかということは、その場所へ行って、羅針儀の示度で定めるより他はないのであった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...などと言いつつ桜の花びらの吹溜りのここかしこに手をつっこみ...
太宰治 「花吹雪」
...杉(すぎ)の木の多い峰のここかしこに点々として...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...第三項 屋内のここかしこに不思議なる金属の細片の小さき山...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...ここかしこに無限に見出される数学の部分々々に就いては確かにそうである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...ここかしこに無数の群集がいて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...イギリス軍はここかしこに生籬(いけがき)を切り倒し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それは書中ここかしこに見える鉛筆のあとでたしかである...
夏目漱石 「三四郎」
...今日ここかしこにあって社会科学がマルクス主義によって着々業績を挙げつつあるとき...
三木清 「科学批判の課題」
...ここかしこに芝居小屋を掛けて...
森鴎外 「金貨」
...嶺の路ここかしこに壊(やぶ)れたるところ多かりしが...
森鴎外 「みちの記」
...天の雲に抱かれてここかしこにありと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...後堂前閣の園をここかしこに...
吉川英治 「三国志」
...ここかしこに作りあっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...ここかしこに飛び火した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索