...さっきの通りこうこうと枝を鳴らしているばかりなのです...
芥川龍之介 「杜子春」
...あるいは明月煌々(こうこう)たるの夕...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...見ると半身(はんしん)を衛門の上に輝く煌々(こうこう)たる門灯に照し出された歩哨が...
海野十三 「壊れたバリコン」
...こうこうと、てりわたる月の光のなかを、キラキラ光る金のかたまりが、三十メートルほどの空中を、あっちへいったり、こっちへいったり、太い金のすじをひいてゆれているのです...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...家の者たちはこの好々爺(こうこうや)を馬鹿にしていましたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...燈火の煌々(こうこう)と輝いている処は市ヶ谷停車場の入口である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...白く肥った好々爺(こうこうや)ですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...それとなくこうこういう議論につきいかにお考えであるかと...
新渡戸稲造 「自警録」
...こうこう……」八五郎もなかなかうまい事を言うようになりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この時こうこうと鳴りだした除夜の鐘...
久生十蘭 「魔都」
...それでもその部屋にはまだ煌々(こうこう)と燈火がついていた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...口腔(こうこう)のなかでしばらく捏(こ)ねまわされた...
本庄陸男 「石狩川」
...もうこの橋を渡ったと、見当がつけばこっちのもの――役人たちが、土地を知っているという捕り手を案内に、バラバラと、駆け去ったあとで、橋を渡り切って、うしろを見送った闇太郎――――ぺッ、間抜めえ! どこへでも消えていきゃあがれ! あばよ! と、嗤(わら)って、冷たい夜風が、こうこうと、淋しく溢れる堤に立って、薄雲に下弦の月は隠れているが、どんよりとした空の下に、森々(しんしん)と眠っている村落を見晴るかす...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こうこうで宮が寺へこもっておいでになるとその男は言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...黄口(こうこう)の一儒生(じゅせい)にすぎない陸遜を目して...
吉川英治 「三国志」
...黄皓(こうこう)などの宦臣(かんしん)の一群であったことはいうまでもない...
吉川英治 「三国志」
...晃々(こうこう)たる大刀をぬきはらい...
吉川英治 「神州天馬侠」
...寺内は煌々(こうこう)と燭をてらし水を打ち...
吉川英治 「新書太閤記」
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