...東隣りは大きな部屋だが畳を上げて物置になっていて...
有島武郎 「星座」
...るつぼ用の一本の金属をまげて物がつかめるようになった火箸なぞを買いあさった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...いずれも竹の先を曲げて物を掻(か)き込む形となって縁起を取るのであるが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...屋根から隣りの家い逃げて物干(ものほ)しの床の下いもぐり込んでた...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...有態に理由に挙げて物を云っている者はいないが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...小首を傾(かし)げて物珍しそうに...
中里介山 「大菩薩峠」
...一寸首をかしげて物をいふのであつた...
長塚節 「菜の花」
...眼を上げて物色(ぶっしょく)すると...
夏目漱石 「行人」
...陳が朱房のついた匕首を振上げて物凄い顔で突ッ立っております...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...空を向上(みあ)げて物思い顔……はッと思ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...初恋が霜(しも)げて物にならなかった事を書いたのだからとて...
二葉亭四迷 「平凡」
...凝つと首を傾げて物思ひに耽つた...
牧野信一 「海路」
...」と正吉が恨めしさうに柱時計を見あげて物語つた...
牧野信一 「村のストア派」
...ちょっとした物音にも直ぐ頭を曲げて物音のする方へ向ける...
室生犀星 「とかげ」
...もともとてんぷらなんてやつはげて物なんだ...
山本周五郎 「季節のない街」
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