...近頃健気(けなげ)な御志だ...
芥川龍之介 「往生絵巻」
...かえってその健気(けなげ)さをほめ立てました...
芥川龍之介 「河童」
...三十六万九千五百匹の河童たちはそのために健気(けなげ)にも戦死しました...
芥川龍之介 「河童」
...けなげにもそういった...
海野十三 「大空魔艦」
...既に人道というけなげな言葉が発せられている以上...
太宰治 「たずねびと」
...一本立ちをしようとする健気(けなげ)な妹の志を思えば...
谷崎潤一郎 「細雪」
...青木主膳から我が子のけなげな武者振りを聞いてうれし涙にかきくれたとある...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...海を埋(う)めて粗野な街をひろげてゆく健康な三角洲をけなげな犯罪が花畑のやうに美しいほとりを堀割の麗しい濁流に沿ひて鮮な溺死体を迎へ涼しい肥料船へあひさつをかはしゆくてには水沫をあげる浚渫船の耀ける筋肉また...
仲村渠 「無機物地帯」
...多くの女性を桎梏(しっこく)の檻(おり)から引出そうとしたけなげなあなたを...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...けなげな自分の旅のすがたがいまでは人のことのやうに思ひ出されるだけだつた...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...健気(けなげ)な若殿であったけれど...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...健気(けなげ)でもある...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...それよりほかに申しわけのしようがないと我が娘ながら健気(けなげ)に申しておりました...
平林初之輔 「秘密」
...「士族の女(むすめ)で健気(けなげ)にも商売を始めたものがあるという噂(うわさ)を聞いて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...けなげにもおのれに克(か)っている...
山本周五郎 「菊屋敷」
...健気(けなげ)な奴よ」敵を賞(ほ)めるかの如く唸(うめ)いた彼は...
吉川英治 「新書太閤記」
...あたら健気(けなげ)な勇士の一命を...
吉川英治 「新書太閤記」
...けなげな意気を持たずにはおられなかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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