...それをね、けだるそうに、ふらふらとふって、片々(かたかた)の人指(ひとさし)ゆびで、こうね、左の耳を教えるでしょう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...けだるそうに腰を伸ばして...
泉鏡花 「悪獣篇」
...何でもないんだよ」栄介はけだるそうに眼を閉じた...
梅崎春生 「狂い凧」
...けだるそうに布団の上に投げかけている手を少し上げて僅に指を動かしたのであった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...けだるそうに犯罪記録同士の参照索引を付けており...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...それをけだるそうに左に傾げて...
豊島与志雄 「囚われ」
...十分にけだるそうである...
中村地平 「南方郵信」
...けだるそうに話しあった...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...「死にました」おくにはけだるそうに答えた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...けだるそうであった...
山本周五郎 「薊」
...「八重葎(やえむぐら)か」と半三郎はけだるそうに呟いた...
山本周五郎 「あだこ」
...まだ子供らしい腰つきにもどこやらまるみがつき、平たい胸にもこっちりとした二つのふくらみが見える、うるみを増した眸子(ひとみ)は絶えず何かをさぐりだそうとするようにかっかと輝き、うすい唇は――血の気こそなかったけれど――いつも湿りけをおびている、あるときは牝鹿のように歩きまわっているが、あるときはぐったりと草地に座って、けだるそうに、ひどく物憂げに手足を投出したりする――...
山本周五郎 「お繁」
...けだるそうにおくれ毛を掻(か)きあげながら...
山本周五郎 「さぶ」
...けだるそうな声が聞えて来た...
夢野久作 「怪夢」
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