...華美と俗世の権勢をすてたけがれのない帝王の姿がみえるではないか...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...しかはあれども、そがなかに、行(おこなひ)清きたゞひとり、きぬもけがれと、はだか身に、出でゆきしより、けふまでも、あだし「想」の姉妹(おとどひ)と道(みち)異(こと)なるか、かへり来(こ)ぬ――あゝ行(ゆ)かばやな――汝(な)がもとに...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...あの穢い國においでになつた時の汚垢(けがれ)によつてあらわれた神です...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...この行者女にゆきあへば身(み)のけがれとして川に入り...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...一点けがれ無き高い希望を有しているものである...
太宰治 「困惑の弁」
...傍へ寄るな、けがれる...
太宰治 「渡り鳥」
...けがれのない緑の色や...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...けがれたような心持を覚えた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けがれた幸福のみを目的とする権力の希望にすぎないと思ってるのかい? そいつはパイーシイ神父にでも教わったことじゃないかな?」「いいえ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けがれた心をつなぎ止める嫉妬(しっと)の情も...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...罪けがれは常に払い給い潔め給うて来たにちがいないし...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...その二人の陰気とけがれとを...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらましの罪けがれは土から来たのだ...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...日本海軍の汚(けがれ)のない歴史である...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...妾の身体(からだ)はもはやけがれているのです...
平林初之輔 「秘密」
...身と衣服との穢(けがれ)ずして潔(きよげ)なるはよし...
福沢諭吉 「女大学評論」
...こんなことでけがれてたまるもんかって思うようになったわ」「僅か十一の子にか」「六っていうやつ...
山本周五郎 「さぶ」
...想いを遂げる覚悟で先頃からつけていたのじゃ!」「ええ聞くもけがれ! この千浪には...
吉川英治 「剣難女難」
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