...旦那様は見るも目のけがれとばかりそれを全部夫人の実家へ送りとゞけたが...
石川欣一 「山を思う」
...もはや けっして けがれる ことの ない...
五十公野清一 「一休さん」
...汚垢(けがれ)によりて成りませる神なり...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...黄塵にけがれたる衣を江上の清風に振ひ...
大町桂月 「北總の十六島」
...この行者女にゆきあへば身(み)のけがれとして川に入り...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...この国のけがれた火で炊(た)いたものを食べましたから...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...俺はリン病やみのけがれた身体なのだ...
高見順 「いやな感じ」
...傍へ寄るな、けがれる...
太宰治 「渡り鳥」
...その中に淀める汚濁(けがれ)を浄めよ...
田山録弥 「J. K. Huys Mans の小説」
...P君はこれらの言語を見るか聞くか――特にある人たちの口からこれを聞く場合には反射的に直ちに非常に醜悪な罪とけがれを連想するそうである...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...熱烈にキリストの理想を信じていたのさ! これでも不幸ではなかろうか? もしもあの『けがれた幸福のためのみの権力に渇している』軍隊の頭に...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「平田篤胤(ひらたあつたね)の俗神道大意に、真如(しんによ)ノ無明(むみやう)ハ生ズルトイフモイトイト心得ズ、真如ナラムニハ無明ハ生ズマジキコトナルニ、何ニシテ生ズルカ、其理コソ聞カマホシケレ……とあったのを覚えていますが、そこですね、弁信さんのおっしゃるように、三千世界が仏菩薩のお慈悲ということならば、罪悪の出所が無く、神主様は物みなは天照大神のお光とおっしゃるけれども、夜は闇になり、罪もけがれも、病気もあって、人が現に悩んでいます、やっぱり平田大人(うし)と同様に、拙者にも、真如から無明の出所がわからない、生き通しのお光から闇とけがれが出るという理がわかりません」神主様がまたこれに答えました、「池田先生、あなたは平田篤胤大人なんぞを引合いにお出しなさる心持がもういけません、あの人を学者とお思いなさるか知れないが、あの人は本当の学者ではありません、議論家のようで、理窟屋の部類を出ない人なんですからね、まして本当の神道家でありようはずはありませんよ、日の神の恵みを本当に身に受けた行者でもなんでもありません、日本の古神道の道を唱えた功はありましょうが、神徳を実際に身に体験した人ではないのですよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...この世にあろうとも思えぬ畜道の穢(けがれ)にまみれるくらいなら...
久生十蘭 「無月物語」
...または其の他の穢(けがれ)を奇麗に洗ひ...
三島霜川 「解剖室」
...あたしたちの心とたましいについた一週間のけがれをあらいたい...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...血の汚(けがれ)を避けて...
森鴎外 「栗山大膳」
...おれたちの刀のけがれだ...
吉川英治 「三国志」
...「見るも、けがれだっ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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