...……しかるに「瘤」ときては――津本の左の頬には茶碗大のぐりぐりした瘤があるところから...
犬田卯 「瘤」
...肋骨(ろっこつ)がぐりぐり動くのが...
梅崎春生 「幻化」
...宇治は顔をぐりぐり膝頭に押しつけた...
梅崎春生 「日の果て」
...俺の向脛(むこうすね)をぐりぐりぶったたいていたんだ...
海野十三 「太平洋魔城」
...碧(あお)い目玉をぐりぐり廻わし...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...壁面にぐりぐり画をかくとか...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...手の平を二つ内側へ揃(そろ)えて眼の球をぐりぐり擦(こす)る...
夏目漱石 「虞美人草」
...そう眼をぐりぐりさせなくっても...
夏目漱石 「二百十日」
...勘三が三尺帯をぐっとさげると腹がぐりぐり鳴った...
林芙美子 「泣虫小僧」
...ぐりぐりでも極(き)められりゃア...
広津柳浪 「今戸心中」
...指で触つて見ると飴玉でも含んでゐるやうに皮膚の内部にぐりぐりと塊つたものがあつて...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...やはり紫と錦との鋭い疣が一面にぐりぐり生えた大きな肉片が唾液にだら/\滑りながら唇から突き出して居る...
村山槐多 「悪魔の舌」
...僕は眼のぐりぐりな先刻の男を思ひ出しながら云つた...
室生犀星 「京洛日記」
...不愉快なのでそのままパンジオン(下宿)に帰ると老主婦が大きな腹をつきだし両手をつっぱって腰の所へ手をあてがった姿勢で皺だらけの顔の底にひっこんだ金壺眼をぐりぐりさせる...
森於菟 「放心教授」
...首を曲げるとその肉襞がぐりぐりと動いた...
山本周五郎 「青べか物語」
...なんともだいそれた挙動である」六平太は出目金と綽名の付いた眼をぐりぐりさせて...
山本周五郎 「思い違い物語」
...首すじにぐりぐりができて...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...今も女のような白い指でこめかみの辺を頻りにぐりぐりさせている彼であった...
吉川英治 「私本太平記」
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