...葉子の気分は始終ぐらつき通しにぐらついていたのだ...
有島武郎 「或る女」
...ぐらつきはじめているのだからね...
太宰治 「惜別」
...容易にぐらつきそうもない石がずる/\と手に着いて引き出せる...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...独断的な身勝手イデオロギーの土台石がぐらつき始めるような気がするであろう...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...開巻第一に臆面(おくめん)もなく心のぐらつきを告白して居ます...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...心は少しもぐらつきはしなかったが...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...自分の理性が情熱の重みの下にぐらつきだすのを感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...朱文は少しぐらつきましたが...
豊島与志雄 「立札」
...だんだん経験を積むにつれてこの自信がぐらつき出してきた...
永井隆 「この子を残して」
...私の決心はぐらつきません...
久生十蘭 「キャラコさん」
...こういうぐらつきかたは...
久生十蘭 「蝶の絵」
...ぐらつきませんから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...……町内随一の大分限(ぶげん)の身代が次第々々にぐらつきだし...
正岡容 「小説 圓朝」
...グリップスも、栗色、苦み、7095苦労、繰言、くら闇、ぐらつきなどと、語原学上に声が通っているが、己達は聞くのが厭だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...奥羽連合の結束もぐらつきだしたようだ...
山本周五郎 「失蝶記」
...ぐらつき出す主人政職をも...
吉川英治 「黒田如水」
...吉運到来の歓喜は苦もなくぐらつきだした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...余の歯は一本ぐらつきはじめた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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