...呑ましてくるる者のあり...
泉鏡花 「活人形」
...廊下の端の雨戸の枢(くるる)をはずし...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...間もなくくるるの外れる様な音がして...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...涙にくるると言うよりはむしろ...
大杉栄 「獄中消息」
...見ずやかなた翡翠(かはせみ)の樹蔭にかくるる征矢(そや)の形(なり)を...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...しろがねの樞(くるる)はきしり...
薄田淳介 「白羊宮」
...枢(くるる)をカタリとおろしてしまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああ狼のきたるによりわれはいたく怖れかなしむわれはわれの肉身の裂かれ鋼鐵(はがね)となる薄暮をおそるきけ淺草寺(せんさうじ)の鐘いんいんと鳴りやまずそぞろにわれは畜生の肢體をおそる怖れつねにかくるるによりなんぴとも素足をみずされば都にわれの過ぎ來し方を知らずかくしもおとろへしけふの姿にも狼は飢ゑ牙をとぎて來れるなり...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...しかして妾には大阪なる重井の親戚(しんせき)某方(ぼうかた)に来りくるるようとの特信ありければ...
福田英子 「妾の半生涯」
...井戸の樞(くるる)の小さなやうなものである...
三好達治 「艸千里」
...人の世を哀れときくも露けきにおくるる露を思ひこそやれあまりに身にしむ今朝(けさ)の空の色を見ていまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さっきは戸の枢(くるる)が震えて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...おくるることなく...
吉川英治 「三国志」
...各、信長が旨(むね)を旨として、おくるるな、違(たご)うな、あだに死ぬな...
吉川英治 「新書太閤記」
...「裏門の味方におくるるな」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...「しゃつ! その口を八裂きにしてくるるぞよっ...
吉川英治 「親鸞」
...そのまま伝えてくるるなよ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...くれぐれ生涯の方向をそち達も過(あやま)ってくるるなよ――と...
吉川英治 「源頼朝」
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