...それに書物包みをくるみ始めた...
有島武郎 「星座」
...金紙をかぶせたりんごや、くるみの実が、ほんとうになっているように、ぶらさがりました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「もみの木」
...空(むな)しく明くるみづ色の朝(あした)につづかせぬため木々の歓声(くわんせい)とすべての窓の性急なる叩(のつく)もてよび覚ます...
伊東静雄 「詩集夏花」
...渠の 荷に 胡瓜、甜瓜(まくわ)、茄子 の 多い ときは まだ 初めだが、短かい 夏よやがて 栗、くるみ、ココアに 変じ、おびただしい 唐もろこし や 林檎が 甚だ 少くなる と、直ぐ、漬(つ)け大根 の 洗はれた のが 至るところ の 家根や 木々に かかる...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...このくるみを一つづゝくだいて食ふんだ...
鈴木三重吉 「ダマスカスの賢者」
...それをめぐつててふてふふるさとの花の匂へば匂ふとて湯田螢こいこい大橋小橋とんでくるみかんお手玉にひとりあそんでゐる窓をあけると風がある青田は涼し関門風景渦潮ながるゝてふてふならんで――鏡子居朝空の鯉幟の赤いの黒いの泳いでゐる五月卅一日晴...
種田山頭火 「松山日記」
...金無垢とつっくるみで...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれは見かけほど悪い男ではない」「胡見沢(くるみざわ)の助平お代官の悪口でも言ってやりましょうか」「殺された人の悪口などはいけない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それはすべての物をまとめて引っくるみ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...まわりのものがみな浮きあがってくるみたい...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...胡栗(くるみ)を石で割って喰べる事...
夢野久作 「猿小僧」
...下の庭の老いた胡桃樹(くるみ)の枝かげにゆらゆらと立ち昇っている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...胡桃(くるみ)の老木が大儀そうに音を立てる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...ことにも胡桃(くるみ)の木が葉(は)をひらひらさせ...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...どっどど どどうど どどうど どどう青いくるみも吹きとばせすっぱいかりんも吹きとばせどっどど どどうど どどうど どどう谷川の岸に小さな学校がありました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...「くるみが澤山あつたらう...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...豆や胡桃(くるみ)を火に焼いてそれを囲炉裏の灰の上に並べ...
柳田国男 「雪国の春」
...大きな胡桃(くるみ)の木に喘(あえ)ぐ胸をもたせかけて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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