...ふつくらした感覺をもう一度取返して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その身体は宛然(まるで)浅草の操人形を見るようにくらくらして首を振りながら...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...トルコ兵の陣営の間をぶらつきくらしてゐました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...田舍の草深い中にくらしてゐるより京の方が好いと言ふのであつた...
田山花袋 「道綱の母」
...飛び離れて天座神息(あまくらしんそく)などと記したものもありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...永らく御膝元でくらしたものでがすが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...思わずくらくらしました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...ずっと濶達(かったつ)なくらしをして来たせいで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ずつと夫人の引きしまつた指と彼女のふつくらした指をかはるがはる眺めてゐた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...この頃の日増に鈍さが増して行くらしい自分の感情が...
牧野信一 「毒気」
...お酒を飮つくらした事があるつて云つてらつしやいましたよ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...よく考へると道は螺線状に這入つて行くらしいのだ...
村山槐多 「殺人行者」
...夫婦で仲よくくらしていたんです」「ふん」彼は火桶へ手をかざした...
山本周五郎 「あだこ」
...「――にくらしい先生」そして得石の左の耳たぶを噛んだ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...どうしてもそういう結論が出てくるんだ」「私は頭がちらくらしてきた」万三郎は額を撫でた...
山本周五郎 「風流太平記」
...三公のキザな科白(せりふ)が小にくらしく思えた...
吉川英治 「醤油仏」
...汝らがこのご城下で安穏(あんのん)にくらしていられるのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...生活(くらし)のお手当というものが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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