...くどくどいったところがむだかもしれないから...
有島武郎 「或る女」
...信吾が先刻(さつき)寄つて呉れた礼を諄々(くどくど)と述べて...
石川啄木 「鳥影」
...そしてくどくどと尋ねていた...
犬田卯 「錦紗」
...十一時頃という話だったのに」声はくどくどと弁解を重ねた...
梅崎春生 「記憶」
...」中村警部は小林少年に、くどくどと、いいきかせるのでした...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...くどくどと説明したくないのですが...
太宰治 「女の決闘」
...くどくどした礼の言葉を背後に聞き流しながら...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...そのかわり老婆はくどくどと嬰寧の長く帰らなかった理由を訊いた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...けさチェッコから来た人が仲裁に這入って何かくどくど言っている...
谷譲次 「踊る地平線」
...などをくどくど頼み込んで...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...くどくどと申上げるまでもないことでしょう...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...木原さんはくどくどと説明してきかしたようだったが...
豊島与志雄 「霧の中」
...都会人らしい感傷と女々しさでくどくどいっていられない...
宮本百合子 「男…は疲れている」
...お寺のおばさんは苔盜人の話をくどくどと大河内君に物語つてゐたが...
室生犀星 「京洛日記」
...母がいつまでもくどくど嘆き続けるので...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...口を開けさせてチョット鼻の奥の方へ指先を当ててみると直ぐに肥大(アデノイド)が指に触るんですもの」「馬鹿……余計な真似をするんじゃない」「……でも患者さんが手術の事を心配してアンマリくどくど聞くもんですから……そうしたら三人目の一番小ちゃい子供の肥大(アデノイド)に指が触ったと思ったら突然(いきなり)...
夢野久作 「少女地獄」
...……したがここには、河内守が見えませぬが」「正成か」「は、決断所では役にもたたぬ仁(じん)でおざるが、畿内の兵を狩りだすには、あれもなくてはならぬ一人ですが」「その正成は勘当(かんどう)した」「え、なんで御勘気にふれましたか」「つい十日ほど前よ、おれの前で、くどくど、説法めいた諫言だてをしてやまぬゆえ、出仕(しゅっし)止めを命じたのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...それをくどくどと説明するよりも...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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