...また明日ゐらつしやい』部長は役目をすますと一層くつろいだ調子で龍子に云つた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...くつろいだ部屋でお話ししましょう...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...私はくつろいだ氣分で「遠西奇器述」の寫本を讀んだ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...妻の達子が其処に出ると俄にくつろいだ態度を取る癖があった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...くつろいだ片足を上げて...
夏目漱石 「虞美人草」
...三人の男がくつろいだ姿勢で...
原民喜 「霧」
...……豊かに喰べたり、くつろいだり、ゆっくり眠ったり、……兵士的でないいっさいの生活態度を排撃しようと申し合わせているのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その時だけ美しい顔や、くつろいだ顔や、目の輝きを見せた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...くつろいだところへ御膳を持つて來たおつぎが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...くつろいだのびやかな楽な気分がしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...御禊の日の端麗だった源氏が今日はくつろいだふうに物見車の主になっている...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...六条の大臣は桜の色の支那錦(しなにしき)の直衣(のうし)の下に淡色(うすいろ)の小袖(こそで)を幾つも重ねたくつろいだ姿でいて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...母がやすんでしまうと茶の間には妙にくつろいだ気分が流れてひとしきり話がはずむのだった...
矢田津世子 「父」
...今度はくつろいだ様子で南米の話から...
横光利一 「旅愁」
...心からくつろいだように...
吉川英治 「江戸三国志」
...やや打ちくつろいだ態を仕向けて云った...
吉川英治 「三国志」
...涼夜(りょうや)をくつろいだ...
吉川英治 「私本太平記」
...再び獣皮の褥(しとね)にくつろいだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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