...根強い曲者(くせもの)である...
太宰治 「ア、秋」
...黒装束(くろしょうぞく)の曲者(くせもの)がひとり...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...さてこれほどの周到な計画をめぐらすくせものが...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...「曲者(くせもの)!」則重は六七間向うの桜の枝から黒い影が飛び降りて逃げ出したのを...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そちは曲者(くせもの)な...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛ほどのくせものも...
中里介山 「大菩薩峠」
...敬太郎が死んで後は不思議な曲者(くせもの)も攻撃の手を緩めたか...
野村胡堂 「死の予告」
...とうとう曲者(くせもの)を逃がしてしまったぞ」「ここに居るよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの美しい新造(しんぞ)が曲者(くせもの)なんですかい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曲者(くせもの)が御府内の名医や本草家をさらって行くのには...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三人の曲者(くせもの)を追っかけるどころの沙汰ではなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつぞや水の中に千両箱を三つ隠した曲者(くせもの)のことを思い出したのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「今度は外から曲者(くせもの)が入ったのじゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...江戸に火をバラ撒(ま)いた本当の曲者(くせもの)を挙げようというのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曲者(くせもの)は間違ひもなく家の中の者だね」與吉は相變らず行屆き過ぎるほどの註を入れるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ふッと刺さったその寒気をこれは曲者(くせもの)だと気づいていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...そういう古池のぬしみたいな老獪と曲者(くせもの)がそろっているので...
吉川英治 「三国志」
...――お菓子」「えっ」牢格子の隙間からそれを見た曲者(くせもの)の眼は飛びつくように光っていた...
吉川英治 「親鸞」
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