...まだぷすぷすとくすぶっている焼け棒くいの銀座である...
海野十三 「一坪館」
...単にくすぶっている燈芯のようなもので...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...くすぶっている篝火の余燼のようであった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...未だくすぶっている下の焼けのこりをのぞきながら...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...生木(なまき)を割かれたような感じが胸の奥の方にくすぶっているので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...まだくすぶっている燃えかすから木ぎれをひとつ手にとって...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...まだ胸うちにくすぶっているし...
豊島与志雄 「母親」
...いつまでもくすぶっている...
豊島与志雄 「ものの影」
...その下には消えずの火といったような火がくすぶっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...香炉がくすぶっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...燃えそうでいて燃えず、消えかかっていて、猶(なお)、くすぶっている...
中島敦 「光と風と夢」
...そうして一本のくすぶっている小枝をいじくっていたが...
堀辰雄 「恢復期」
...こうやって三下(さんした)でくすぶっているうちはいつまでもいつまでも馬鹿扱いだ」「…………」「これは今の日本の国のことにして考えてみても同じだろう...
正岡容 「圓太郎馬車」
...ジッと下宿の三階にくすぶっているよりはいいじゃあないか...
正岡容 「寄席」
...おどろくなよそうやって火を消しちゃってまだブスブスとくすぶっている背戸のところでみんながやっとホッとして息を入れながらお互いに顔を見合わせてみたらバケツ・リレーの先頭に立っていたのが...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...おちつき澄ましたあの躯の中には昔の火がくすぶっている...
山本周五郎 「いさましい話」
...薪のくすぶっている炉の傍に...
横光利一 「夜の靴」
...今は洛外(らくがい)にああして隠遁(いんとん)的にくすぶっているし...
吉川英治 「親鸞」
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