...何か私のある種の心をくすぐりつつ...
高見順 「如何なる星の下に」
...その毛で自分の耳の中をくすぐり...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...要領がよいのでくすぐりに落ちずして自然に人のあごを解くようなところがある...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...くすぐりましたよ』とやったんです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...快感をそそるそのくすぐりをであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...十余人の舞子部隊に命令一下すると、「くすぐり合い」の乱闘がはじまったのは――甲は乙、乙は甲の、丙は丁の、咽喉の下、脇の下、こめかみ、足のひら、全身のドコと嫌わずくすぐって、くすぐって、くすぐり立てる...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲と丙とは、自分の身をすくめながら両面攻撃をやり出すと、丁と己とは、その後部背面を衝こうとする――いや、十余人が入り乱れて、くすぐり立て、くすぐり立て、その度毎に上げる喊声(かんせい)、叫撃、笑撃、怨撃は容易なものではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...極めて愚劣なくすぐり...
中島敦 「環礁」
...一家水入らずで食する御馳走は一流料理人が腕によりをかけ、味覚をくすぐり、食欲を刺激し、食器はバラ模様入り銀器と優美な磁器だろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...「お前その藁をたべるとお腹ン中がよく暖まる」「壁じゃあるめえし」というくすぐりがある...
正岡容 「小説 圓朝」
...あくどい笑ひに対してよく云はれる「くすぐり」と云ふやうな卑小な世界のものではなかつた...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...悪くすぐりに堕するのみであることをおもひ...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...よくこうしたくすぐりを振っていた...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...しかもこの連中は(これがこの催しのくすぐりであり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...1テラアスにちかい海の日はアメシストの鏡から水もながれるだから 頬をみがけぼくのアリサ葉ざくらのかげでお前は青い花だ2ハアプがながれてゐる月夜葡萄の木蔭はフオルマリンの匂ひがいつぱい歌のやうにぬれたこころをこほろぎがくすぐりはじめる...
森川義信 「習作」
...この快楽の笑うべきくすぐりを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...刺さないものはくすぐりにならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すぐその手で猫をくすぐりはじめた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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