...これが愛子これが貞世です」そういいながら葉子は倉地のほうを向くともうくすぐったいような顔つきをせずにはいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...その腹を左に山を控えて登るので足がくすぐったい...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...どうもくすぐったい...
梅崎春生 「幻化」
...くすぐったい反面に...
梅崎春生 「幻化」
...くすぐったいと云うように...
江戸川乱歩 「悪霊物語」
...ちょっとくすぐったいもので...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...一週間も滞在して、いちまいも書けず、宿賃が一泊五円として、もうそろそろ五十円では支払いが心細くなっていますし、きょうあたり会計をしてもらって、もし足りなかったら家へ電報を打たなければなるまい、ばかな事になったものだと、つくづく自分のだらし無さに呆れて、厭気がさしていた矢先に、霹靂(へきれき)の如くあなたが出現なさったので、それこそ、実感として「足もとから鳥が飛び立った」ような、くすぐったい、尻餅(しりもち)をついてみたい程の驚きを感じたのです...
太宰治 「風の便り」
...くすぐったいような悲しさが在る...
太宰治 「女生徒」
...くすぐったいくらいで...
太宰治 「正義と微笑」
...その蛙の声を真似して一人で面白がってはさもくすぐったいように笑っておられた...
寺田寅彦 「蛙の鳴声」
...からだじゅうを駆けめぐっていた力無いたよりないくすぐったいような感じがいっそう強く鮮明になって来る...
寺田寅彦 「笑い」
...と彼は何かくすぐったいような嬉しさを感じるのである...
戸坂潤 「社会時評」
...異状な感覚ほど――妾、あのロボさんの、金属の香が、好きになったの、冷たい、くすぐったい、――」体臭に近い、獣的な香水の匂が、漂っていた...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...少々くすぐったいような思いをしながらほとぼりの冷めるのを待って...
中里介山 「大菩薩峠」
...買われたこっちはくすぐったいものだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...皆(みん)なくすぐったいような...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...破れたサルマタをひっぱりおろす)村子 ……?佐山 くすぐったい――(引っぱりおろしたサルマタが...
三好十郎 「胎内」
...鞭の打撃をくすぐったいと思わせることができるか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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