...しかし何というても二人の関係は卵時代で極(きわ)めて取りとめがない...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...天地も裂けとぶような大爆発が船内にひびきわたり...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...かきわけてゆくと...
立原道造 「夜に就て」
...『おそくとく皆なわがやどにきこゆなりところ/\の人相の鐘』『とふ人もなきわがやどの柴の戸は風ぞひらきて風ぞ閉ぢける』『里の子か沢にしぎわな張りしより心はかゝり夜こそねられね』かうした歌がそれからそれへと思ひ出された...
田山録弥 「大阪で」
...山にたなびきわたつて眺められ雲のたゝずまひが...
田山花袋 「道綱の母」
...「こんな際(きわ)どいことでもしなかった日には...
徳田秋声 「あらくれ」
...全盛をきわめていた松の家というその家も...
徳田秋声 「縮図」
...きわめて正確な消息を手に入れて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...きわめて厳格な摂生を守り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼等がこの上どんな挙動に出るかを究(きわ)めてみなければならなくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのうちからきわめて興味の深いものだけを掲げるとしたら...
野村胡堂 「楽聖物語」
...金づかいのきれいな物毎(ものごと)に行きわたった世馴(な)れた人が選まれ...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...よき伴侶(はんりょ)と見きわめ...
長谷川時雨 「九条武子」
...群集の足をかきわけた...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...彼はきわめて若々しく見えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...生れつきわたしは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...断崖の際(きわ)にうごいている黒々とした一群の影を吹きなぐっていた...
吉川英治 「親鸞」
...なぜなら親鸞の徳に関する言説はきわめて少ないからである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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