...それが泥まみれの躄車の中にきっちりと嵌(は)まり込んでいた...
江戸川乱歩 「悪霊」
...寸法はきっちりと合うのです...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...私のすきな三ツ星さん私はいつも元気ですいつでも私を見て下さい私は諸君に見られてもはずかしくない生活を力一ぱいやりまする私のすきなカシオペヤ私は諸君が大すきだいつでも三人きっちりとならんですゝむ星さんよ生きることはたのしいねほんとに私は生きている...
竹内浩三 「三ツ星さん」
...そないきっちりと真面目(まじめ)くさってばっかりもいられへん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...きっちりとコルセットをつけ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...荒垣は髪を伸してきっちりと分け...
久生十蘭 「ノア」
...安は白足袋の爪先をきっちりと揃え...
久生十蘭 「野萩」
...きっちりと身についたカッタウェーは小原の商標のようなものだが...
久生十蘭 「復活祭」
...きっちりと三絃にのり...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...そのきっちりと手拭でくくられた頭の上に大きい水中眼鏡がのっている...
宮本百合子 「漁村の婦人の生活」
...二階の机の上の寒暖計はきっちりと九十度です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その頭部にきっちりとはまり・その顔かたちをありのままに現わした・一種のを持っていたから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...きっちりと肌を抑えているパンティの横から...
山川方夫 「愛のごとく」
...一文字にきっちりと編みあげたつくろわぬ形といい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...きっちりとはいた草鞋(わらじ)の下で...
山本周五郎 「橋の下」
...帯も袴の紐(ひも)もきっちりとは緊っていないし...
山本周五郎 「風流太平記」
...二人がきっちりと腰を並べられるほどな狭さの低い自動車だったが...
横光利一 「旅愁」
...形式があんまり固くきっちりと決まっていて...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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