...それが泥まみれの躄車の中にきっちりと嵌(は)まり込んでいた...
江戸川乱歩 「悪霊」
...寸法はきっちりと合うのです...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...私のすきな三ツ星さん私はいつも元気ですいつでも私を見て下さい私は諸君に見られてもはずかしくない生活を力一ぱいやりまする私のすきなカシオペヤ私は諸君が大すきだいつでも三人きっちりとならんですゝむ星さんよ生きることはたのしいねほんとに私は生きている...
竹内浩三 「三ツ星さん」
...そないきっちりと真面目(まじめ)くさってばっかりもいられへん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...きっちりと武装をしているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...きっちりときまっているくらいなものなんです」「いやはや...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...きっちりとコルセットをつけ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...きっちりとボタンをかけた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...胴体がきっちりと引きしまっているためにきわだって見え...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...きっちりと三絃にのり...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...この頃は虫も退治され、栄養も心身ともによく薬も実に活力の源となるききかたをしているので、きっちりとして、而も収穫的に暮してゆこうとする努力がたのしさを伴っています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二階の机の上の寒暖計はきっちりと九十度です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その頭部にきっちりとはまり・その顔かたちをありのままに現わした・一種のを持っていたから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...きっちりと肌を抑えているパンティの横から...
山川方夫 「愛のごとく」
...それぞれが尺で計ったようにきっちりと...
山本周五郎 「桑の木物語」
...一文字にきっちりと編みあげたつくろわぬ形といい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...帯も袴の紐(ひも)もきっちりとは緊っていないし...
山本周五郎 「風流太平記」
...形式があんまり固くきっちりと決まっていて...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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