...きっちりとそれだけ返す...
太宰治 「親友交歓」
...そないきっちりと真面目(まじめ)くさってばっかりもいられへん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...きっちりと武装をしているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...きっちりとコルセットをつけ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...安は白足袋の爪先をきっちりと揃え...
久生十蘭 「野萩」
...一目でそれと知れる倫敦仕立(ウェスト・エンド)のタキシードをきっちりと身につけ...
久生十蘭 「魔都」
...きっちりとボタンをかけた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
... みんな きっちりと ならんでいます...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「グロスターのふくやさん」
...きっちりとまきついているが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...そのきっちりと手拭でくくられた頭の上に大きい水中眼鏡がのっている...
宮本百合子 「漁村の婦人の生活」
...大変きっちりとして来て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二階の机の上の寒暖計はきっちりと九十度です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きっちりとはいた草鞋(わらじ)の下で...
山本周五郎 「橋の下」
...帯も袴の紐(ひも)もきっちりとは緊っていないし...
山本周五郎 「風流太平記」
...端正な姿をきっちりと纏めて狂いはなかった...
横光利一 「旅愁」
...――今では大坂城の京橋口に御番頭(ごばんがしら)として詰めてござるが、順慶堀の川ざらいには、土をかついでござった牢人衆であったに)そんなうらやましい噂を、町ではよく聞くが、さて、又八がだんだんに見るところでは、(世の中というやつは、まるで石垣だ、きっちりと、使われる石は組んであって、後から入る隙(すき)はねえものだ)すこし疲れて来たが、また、(なあに、蔓(つる)の見つからねえうちが、そう見えるんだ、うまく、割り込むまでが、むずかしいが、何かへ取ッついてしまえば)と思い直して、間借している馬具師のおやじへも、就職(くち)をたのんでおいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...形式があんまり固くきっちりと決まっていて...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
便利!手書き漢字入力検索