...二十七八年戦争当時は実に文学者の飢饉歳(ききんどし)であった...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...惣(すべ)ての文学者(ぶんがくしや)が喰潰(くひつぶ)す米(こめ)と肉(にく)を蓄積(ちくせき)すれば百度(ひやくたび)饑饉(ききん)来(きた)るとも更(さら)に恐(おそ)るゝに足(た)らざるべく...
三文字屋金平 「為文学者経」
...これに聯関して饑饉(ききん)と噴火の関係を考えた学者さえある...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...飢饉(ききん)、不正利得、困窮から来る売淫(ばいいん)、罷工から来る悲惨、絞首台、剣、戦争、および事変の森林中におけるあらゆる臨時の追剥(おいはぎ)、それらももはや恐るるに及ばないだろう、否もはや事変すらもないとさえ言い得るだろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...固(もと)より洪水(こうずゐ)飢饉(ききん)と日を同じうして論ずべきにあらねど...
夏目漱石 「人生」
...自分の持つてゐる貸家(かしや)の敷金(しききん)を...
夏目漱石 「それから」
...まるで飢饉(ききん)地方の住民のように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...半飢餓(はんききん)とうつちやり放しの風邪(かぜ)が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...飢饉(ききん)も来ようかといわれている昨日今日...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「私はこの地方の飢饉(ききん)を助けに来たものだ...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...此頃はもう四年前から引き続いての飢饉(ききん)で...
森鴎外 「大塩平八郎」
...荒れ狂う飢饉(ききん)疾疫(しつえき)のさなかにおいて...
柳田国男 「海上の道」
...尋ね人は七赤金星(しちせききんせい)で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どんな飢饉(ききん)の地でも適合しない...
吉川英治 「鬼」
...中仙道の方の金寄りの工合はどうであったな」「今年はあの地方の飢饉(ききん)とやらで...
吉川英治 「剣難女難」
...「疫病(えきびょう)、飢饉(ききん)、盗賊の横行、民は飢えつかれている...
吉川英治 「私本太平記」
...秋は飢饉(ききん)となろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...去年からの飢饉(ききん)のために...
吉川英治 「親鸞」
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