...」義雄は殆どがらんどうになつた聽衆席をのぞいて見たり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...お尻の下はがらんどうだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...がらんどうの焼けあとでは...
鈴木三重吉 「大震火災記」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...としとったお母さん逝(い)ってはいけないとしとったお母さんこのままいってはいけない風にぎいぎいゆれる母子寮のかたすみ四畳半のがらんどうの部屋みかん箱の仏壇のまえたるんだ皮と筋だけの体をよこたえおもすぎるせんべい布団のなかで終日なにか呟(つぶや)いているお母さんうそ寒い日が西の方...
峠三吉 「原爆詩集」
...それと核との間はがらんどうで何もない...
永井隆 「長崎の鐘」
...たった一人伽藍堂(がらんどう)のわが家に取り残すのもまた甚(はなは)だしい不安であった...
夏目漱石 「こころ」
...果せるかな家内のものは皆新宅へ荷物を片付(かたづけ)に行って伽藍堂(がらんどう)の中に残るは我輩とペンばかりである...
夏目漱石 「倫敦消息」
...今は殿堂はがらんどうで...
野上豊一郎 「パルテノン」
...三方ともがらんどうの...
平出修 「夜烏」
...このだだっぴろい建物ががらんどうであることと孤立無援の状態を思い出し...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...皆から離れたがらんどうな大部屋にポツンと居る子の周囲はこりかたまった様な静けさが満ちて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...草むらの底のほうは下葉が落ちつくしてがらんどうになり...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...足跡はあるがほかになんにもないじゃないですか?」冬木刑事はがらんどうの部屋の周りや床の上を見回しながら...
森下雨村 「五階の窓」
...昇る伽藍堂塔(がらんどうとう)の附属も...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...二階は十六畳位ゐも敷けるがらんどうな部屋であつた...
若山牧水 「木枯紀行」
...がらんどうな大きな二階の一室に通され...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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