...」と彼はがらんどうの家を見廻して訊ねた...
犬田卯 「米」
...」義雄は殆どがらんどうになつた聽衆席をのぞいて見たり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...がらんどうになっていた...
海野十三 「超人間X号」
...それは、中は、がらんどうで、外はすぼまっている、という意味でした...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...十月の深夜のがらんどうなアトリエの小さな隅の埃(ほこり)を払つてきれいに浄め...
高村光太郎 「智恵子抄」
...ちょうどわが家の庭そっくりのがらんどうが出来てしまっていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...客車の中は白塗りのがらんどうで...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...男が見たのはがらんどうの小屋だったというわけだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...二人がかりでいつもがらんどうになっている臺所に火をおこし...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...あたりを伽藍堂(がらんどう)の如く淋(さび)しく見せた...
夏目漱石 「道草」
...その文化の直接の後継者がいなくなったがらんどうの空地のようなものである...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...それにあすこの福和戸(ふくわと)のやうながらんどうの温泉...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...その市街はがらんどうで夜なんかはまつくらです...
萩原朔太郎 「都會と田舍」
...がらんどうな貧しい標本がぼつねんと並んでいた私の訪ねた友はこゝにいなかった...
槇村浩 「京都帝国大学(十四行詩)」
...草むらの底のほうは下葉が落ちつくしてがらんどうになり...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...伽藍洞(がらんどう)の痴呆状態に成り果てた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...昇る伽藍堂塔(がらんどうとう)の附属も...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...がらんどうな大きな二階の一室に通され...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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