...眼鏡橋(めがねばし)を渡ってから突き当たりの大時計は見えながらなかなかそこまで車が行かないのをもどかしく思った...
有島武郎 「或る女」
...君の樣に痛快な事は自分一人ぢや出來んので詰り潔く身を退く位のものだがね...
石川啄木 「漂泊」
...幽霊のゆの字も見えません」「壁を通りぬければたしかにこっちへでてこなければならんのですがね」さっきの課員が...
海野十三 「四次元漂流」
...大連の本社で庶務課長をしてゐたんだがね?」「庶務課長! Sさんが――? それぢや...
田山録弥 「アカシヤの花」
...憎い奴だと怨(うら)みながら殺されましたがね...
中里介山 「大菩薩峠」
...「そりやさうですがね...
長塚節 「土」
...もっとも模写ですがね...
夏目漱石 「三四郎」
...何事にも理窟が先に立つんだから」「理窟と形式とは違うさ」「貴夫のは同なじですよ」「じゃいって聞かせるがね...
夏目漱石 「道草」
...私は銀町(しろがねちやう)の石井三右衞門の奉公人...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本当の事はたった一つもないのさ」「ヘエ――あれがねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一生私の手をひいて下さるというなら別ですがね...
久生十蘭 「キャラコさん」
...甲虫(かぶとむし)か黄金虫(こがねむし)でも見つけようものなら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...上の方に黄金色(こがねいろ)の縁(ふち)を取って...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...どの芸にも門外の人であることはよくないでしょうがね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たゞ黄金(こがね)を取り入れよ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...――しょうがねえ...
山本周五郎 「青べか物語」
...なにも貴方が一人占めにすることはないと思いますがね」隼人は眼もあげなかった...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...後金(あとがね)ということもあるんだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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