...遊びがてらとおっしゃるんでしたら...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...まあ花見がてらに...
太宰治 「新釈諸国噺」
...買物がてらふさぎの虫を湯田の温泉に洗ひ流すつもりで出かける...
種田山頭火 「其中日記」
...午後、買物がてら、ちよつと街まで出たのがよくなかつた、一杯が二杯になり、二杯が五杯になり、五杯が十杯になつて、何が何やらわからないほど泥酔してしまつた...
種田山頭火 「其中日記」
...彼は氣保養がてらある友人に會うために...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...うるしがもみじして柏(かしわ)の葉がてらてらと日を照りかえす...
中勘助 「島守」
...大切の従者米友を貸してやってある見舞がてら...
中里介山 「大菩薩峠」
...たまさかの散歩がてらには...
夏目漱石 「明暗」
...一晩龍馬と二人でぶら/\涼みがてら散歩に出掛けまして...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...此まゝ放つて置いたら、命に拘はるかも知れねえ、錢形の親分を頼み度いところだが、あつしに瀬踏してくれといふ話で、泊りがてら、神樂坂界隈を念入りに調べて來ましたよ」「何んだ、そんな話か、――そこで何をしろといふんだ」「兎も角も、長崎屋が何時夜討を掛けられるかわからねえといふわけで」「まるで富士の裾野(すその)だ、相手はどんな人間だ」「曾我の五郎十郎と言ひてえが、實は長崎の拔け荷仲間で、腕の立つのは一人も居ないが、惡智惠の廻るのや、人の惡いのでは引けは取らねえ、現に、長崎屋の井戸の中へ汚(よご)れものを打ち込んだり、主人の七郎兵衞が夜道を歩いて居ると、薪雜棒(まきざつぽう)でどやし付けたり、火をつけられた數だけでも三度...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は運動がてら、氣晴らしにもなるし、毎日下町まで往復するのは何でもなかつたので、湯屋の戸の開く時刻を見計らつて、少しくらゐ戸口に彳(たたず)んで待つてゐても、一番風呂に入るのを一日の樂みにしてゐたが、妻に取つては、湯屋通ひは厄介であつた...
正宗白鳥 「水不足」
...あれと答えたので散歩がてらに父に連れられて行った時「これは売物ではございません」とむずかしい顔の亭主(ていしゅ)が言ってから亭主を憎いと思うよりも一層姫の美しい姿絵が懐かしくなった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...御病気の御息所の別荘へお見舞いもしがてらに小野へ行こうと思う」と何げなく言って大将は邸(やしき)を出た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...嫌に顔がてらてらして来ましたよ...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...セエヌ河の秋雨(あきさめ)を観がてら翁を訪(と)はうと思つて降る中を雨染(あまじみ)のする気持の悪い靴を穿(は)いてサン・クルウへ出掛けたが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ご宿所にて、おやすみがてら、しばらくの御猶予を」藤房はいちど、楠木家の門を辞して、楠木家の菩提寺中院へ移った...
吉川英治 「私本太平記」
...弦之丞の所在をさぐる凝議(ぎょうぎ)がてら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...願わくは学びがてらにせん...
和辻哲郎 「孔子」
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