...女と云えばか弱いもの...
芥川龍之介 「二人小町」
...か弱い足からは、だれの目にもわかるくらい、血がにじみ出ましたが、それでも、お姫さまはただ笑って、どんどん王子のあとについていきました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...離して」夫人はか弱い力をふり絞って...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...か弱い小娘がこんな大胆な離れ業をやってのけたのだ」「共犯者だって? 君は心当りでもあるのかい」「恐らく僕達の知らない奴だ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そんなことを思ふと、このか弱い、吹けば飛びさうな小菜のひとつびとつに、生命の蘇りとともに滋味を与へることを忘れなかつた「春」の心遣ひがしみじみと感じられないではゐられない...
薄田泣菫 「独楽園」
...そんなことを思ふと、このか弱い、吹けば飛びそうな小菜のひとつびとつに、生命の蘇りとともに滋味を与へることを忘れなかつた「春」の心遣ひがしみじみと感じられないではゐられない...
薄田泣菫 「春菜」
...どうか弱いものと思ってお憐(あわれ)み下さい...
田山花袋 「蒲団」
...いつの世にか弱いものの利を得た時代があろう...
永井荷風 「日和下駄」
...「強いとか弱いとかって...
中島敦 「虎狩」
...か弱い蝶の胴体を...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...後(おく)れ毛(げ)を掻き上げるか弱い手...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このか弱い娘に手もなくやり込められてしまつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お藤は喪心したように、人形よりも無力に、さるるが儘(まま)に立って居りました、か弱い娘の力で、抵抗したところで何(ど)うなるものでしょう...
野村胡堂 「礫心中」
...特に、小さくてか弱い、黒いアジサシ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...行くがいい 既に門出の時である 行け太陽のもと 喧噪のさなかに 行け 風塵霜露の衢々に行つて お前の運命を試みるべき時である 行け片意地な兜蟲 か弱い仔雀 跛この驢馬 憐れなるわが詩(うた)の一卷...
三好達治 「山果集に寄す」
...「強い者のためにですか弱い者のためにですか」「世の中ぜんたいのためだろうな」「あなたはご存じないんです」「それをいちど話したかった...
山本周五郎 「さぶ」
...どうも人にはどこか弱いところがあるものですな」それから後...
吉川英治 「三国志」
...あるいはそのか弱い背に子供を背負い...
和辻哲郎 「地異印象記」
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