...――あの男たらしを守護するのですか?神将 黙れ! か弱い女をいじめるばかりか...
芥川龍之介 「二人小町」
...か弱い足からは、だれの目にもわかるくらい、血がにじみ出ましたが、それでも、お姫さまはただ笑って、どんどん王子のあとについていきました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...か弱い足は、するどいナイフでつきさされるようでしたが、いまはそれを感じないほどに、心のきずは、もっともっと痛んでいるのでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...か弱い望も絶えたも同様...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...か弱い女の智恵とは考えられません」警部は三谷の顔をジロジロ眺めた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...か弱い女にとって...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そんなことを思ふと、このか弱い、吹けば飛びそうな小菜のひとつびとつに、生命の蘇りとともに滋味を与へることを忘れなかつた「春」の心遣ひがしみじみと感じられないではゐられない...
薄田泣菫 「春菜」
...何だか自分のようなか弱い人間にそんな恐ろしい現実問題が解決が出来るであろうかというような恐怖の情に襲われることがしばしばであった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...か弱い女性の常として...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...しかも疲れきったか弱い足で...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...子供という者はか弱いもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「あの女」のか弱い身体(からだ)は...
夏目漱石 「行人」
...いたづらな 少年に とらへられて 片足を ひもで 固く 縛られましたため か弱い 足は きづついて しまつたのでした...
新美南吉 「うまれて 來る 雀達」
...何か弱い尻のある藤次郎にからくりの箱を拵(こしら)えさして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三魂の抜けたように、呆然(ぼうぜん)としている貫兵衛を促し、か弱いながら、一番気の確かなお蔦を手伝わせて、卯八一人の大働きで、水船から引上げた人間は四人、船頭の三吉と、野幇間(のだいこ)の巴屋七平は、それっきり行方(ゆくえ)知れずになってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...力があるか弱いか」「ヘェ」「それから江島屋の内輪の様子...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この八歳になるか弱い子供は...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...何か弱い尻をもっているのにちがいないのさ...
久生十蘭 「金狼」
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