...わたしたちのあいだで見うけられる多くのイギリス人の旅客がどうも貫禄(かんろく)があり...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「わたくし自身について」
...余程官禄(かんろく)の有る狐だろうとも...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...バルザックにも劣らぬ巨匠たる貫禄(かんろく)を見失い...
太宰治 「碧眼托鉢」
...三十歳前後に至って始めて顔が赭(あか)く焼けて来て脂肪(しぼう)を湛(たた)え急に体が太り出して紳士(しんし)然たる貫禄(かんろく)を備えるようになるその時分までは全く婦女子も同様に色が白く衣服の好みも随分柔弱(にゅうじゃく)なのである...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...成るほど此の男は一廉(ひとかど)の大名らしい品格と貫禄(かんろく)とを備えているけれども...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...机竜之助の剛情我慢を見兼ねて控えろと抑(おさ)えたのは当然の貫禄(かんろく)があります...
中里介山 「大菩薩峠」
...また鼠小僧とは貫禄(かんろく)が違う...
中里介山 「大菩薩峠」
...年齢から云っても貫禄(かんろく)から云っても...
中島敦 「弟子」
...噂(うわさ)どおりにはなやかな貫禄(かんろく)のある盛りの男とは見えたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...背の高さに相応して肥(ふと)った貫禄(かんろく)のある姿で歩いて来る様子は大臣らしい大臣であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いかにも重臣らしい貫禄(かんろく)がおありになりますよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いつもの煮えきらない暢(のん)びりした人に似合わずかなり貫禄(かんろく)のあるおちついた態度をみせていた...
山本周五郎 「いさましい話」
...大きな宿の主婦らしい貫禄(かんろく)があった...
山本周五郎 「契りきぬ」
...愚痴を並べていてもしょうがねえ」銀太が先住民の貫禄(かんろく)をみせてこう云った...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...両手をキチンと膝に置いた貫碌(かんろく)のある見構えに変った...
夢野久作 「斬られたさに」
...幕府は妻家官禄(かんろく)を与えて優遇するが...
吉川英治 「江戸三国志」
...親分という貫禄(かんろく)の上に...
吉川英治 「江戸三国志」
...かつ攻城学(こうじょうがく)の泰斗(たいと)という貫禄(かんろく)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
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