...それがかれこれ二三十分も続いたであろう...
芥川龍之介 「毛利先生」
...それから彼此(かれこれ)一里の余も歩くと...
石川啄木 「道」
...それからかれこれ小(こ)一時間も悠然(ゆうぜん)と腰を落付けて久しぶりで四方山(よもやま)の話をした...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...私達はかれこれ一時間余りも見物席に納まっていたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...愈かれこれと面倒なことを申しておりましたならば...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私がかれこれ半歳も入院した後(あと)だつたので...
鈴木三重吉 「金魚」
...かれこれちょうど二...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「もうかれこれ半月ばかりもまえからのことだったのでございます」とお里が話しだしたのはこういうことだったのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...それでありがたいと思わなくっちゃならないくらいのものです」津田はみんなの手前今のお金さんの場合についてかれこれ云いたくなかった...
夏目漱石 「明暗」
...もう彼是(かれこれ)七百圓(ゑん)は掛(か)かつてゐるんですもの」と答(こた)へた...
夏目漱石 「門」
...かれこれ子刻(ここのつ)(十二時)――...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...反省する)高山からここまではかれこれ十四里もあるだろうから...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...こんな霧のふかい夜の郵便局の角などにこの女たちは一體何のために立つてゐるのであらう? もうかれこれ一時間になる...
堀辰雄 「エトランジェ」
...もう自分の情人(いいひと)のことをかれこれ言われてでもいるように...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...かれこれする内かの牝馬を見て...
南方熊楠 「十二支考」
...蔭(かげ)でしていることにも目をつけてかれこれと言われるのもめんどうだから結婚を承諾する気にはなれないのであるとひそかに言っておいでになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かれこれ四本の指をならべた位の広さに過ぎなかったから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もうかれこれ一月(ひとつき)前...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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