...・から梅雨の蟻の行列どこまでつづく・朝風...
種田山頭火 「行乞記」
...・ほつかり朝月のある風景がから梅雨夕闇の筍ぽき/\ぬいていつたよ旧作再録ぢつとたんぽぽのちるやつぱり一人がよろしい雑草どうにもならない矛盾が炎天線路まつすぐヤレコノドツコイシヨ焼跡なにか咲いてゐる方へ埃まみれで芽ぶいたか送電塔が青葉ふかくも澄んだ空やつと芽がでたこれこそ大根すずめおどるやたんぽぽちるや暮れてつかれてそらまめの花とな六月十九日ずゐぶん早く起きた...
種田山頭火 「行乞記」
...今年は「から梅雨(つゆ)」で...
田山花袋 「田舎教師」
...それから梅雨の節が來て...
田山花袋 「道綱の母」
...折から梅雨季の雲間を洩れる太陽の微光の裡に一脈の清爽味を漂はせ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...もうこれから梅雨季にでもなつて御覧なさい...
林芙美子 「朝夕」
...いつたいに慢性病はどの病気でも春先から梅雨期へかけて最も悪化する傾向がある...
北條民雄 「発病」
...きのうから梅雨期に入ったのにこの照りつけかたいかがでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...朝から梅雨のような細かい雨が降っていて...
山本周五郎 「落ち梅記」
...とうとうから梅雨で終った夏空はあくまで晴れあがって...
山本周五郎 「新潮記」
...まるでから梅雨をとりかえしでもするかのように...
山本周五郎 「新潮記」
...――その年はから梅雨のようで...
山本周五郎 「柳橋物語」
...朝から梅雨(つゆ)のような雨がシトシトと降っていた...
夢野久作 「冥土行進曲」
...今日あたりから梅雨明(つゆあ)けの空とも見える中天に...
吉川英治 「新書太閤記」
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