...野郎が有難い事を云ったってかんかん虫手合いは鼾をかくばかりで全然(からっきし)補足(たし)になら無えってんで...
有島武郎 「かんかん虫」
...からっきし狂人見てえだった...
有島武郎 「かんかん虫」
...私は自分が小説を書く事に於(お)いては、昔から今まで、からっきし、まったく、てんで自信が無くて生きて来たが、しかし、ひとの作品の鑑賞に於いては、それだけに於いては、ぐらつく事なく、はっきり自信を持ちつづけて来たつもりなのである...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...とうとうその年の暮の商売もからっきし駄目なのでございます...
橘外男 「蒲団」
...だが自分としてはからっきし信念が持てないのです...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...からっきしわかっちゃいないという事実だ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...からっきし無えから...
直木三十五 「南国太平記」
...からっきし腰が据っていない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうもさっぱし、見境(みさけえ)のねえ女だから困っちまわあ」「御嬢さんが、どうとか、したところで頭垢が飛んで、首が抜けそうになったっけ」「違(ちげえ)ねえ、がんがらがんだから、からっきし、話に締りがねえったらねえ...
夏目漱石 「草枕」
...からっきし訳の解らねえ人間で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの手の男からはヴォーケ夫人はからっきし得るものがないだろうということだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あたしを何処かへ連れていってやろうなんて考えはからっきし持ったことがないんだからねえ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...からっきしないよスパイ君...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...おまけに剣術のほうはからっきしいけませんから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...からっきし何の役にも立ちませんからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...からっきし仕事がまわってこねえんだよ...
本庄陸男 「白い壁」
...からっきし意気地(いくじ)のないやつだなあ...
宮沢賢治 「オツベルと象」
...からっきしだめでも...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
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