...いのちは忽ちにをはるそは得ることかうしなふことか九十年の老の皺よる身を二重に火の上にかがむわが子を見てはたらちねの母はなげかむ...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...車輪を洗ふ許りに涵々(ひたひた)と波の寄せてゐる神威古潭(かむゐこたん)の海岸を過ぎると...
石川啄木 「札幌」
...唯、ひとすぢに、生肉(せいにく)を噛まむ、碎かむ、割(さ)かばやと、常の心は、朱(あけ)に染み、血の氣(け)に欲を湛(たゝ)へつゝ、影暗うして水重き潮の底の荒原(くわうげん)を、曇れる眼(まなこ)、きらめかし、悽慘として遲々たりや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...メリー号の竜骨(りゅうこつ)をつかむためには...
海野十三 「海底大陸」
...とにかく事実一等にあたって二十万円とか百万円とかの賞金をつかむ人が...
海野十三 「金属人間」
...日本(にほん)の中村氏(なかむらし)...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...神前(かむさき)の郎女...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...あのはにかむような微笑をする若い医師に案内せられ...
太宰治 「人間失格」
...はにかむような微笑は魅力的だ...
太宰治 「パンドラの匣」
...大頭に麦稈帽子(むぎわらぼうし)をかむり...
新美南吉 「かぶと虫」
...うんとスピードを出しますよ」「厭よ」不意に徹男の左腕をたか子が兩手でつかむやうにすると...
林芙美子 「或る女」
...どうしたのかむつと山田は怒りを覚えた...
北條民雄 「道化芝居」
...まるで雲をつかむようであり謂然とするばかりであつた...
牧野信一 「気狂ひ師匠」
...「面をかむっていれば...
牧野信一 「鬼涙村」
...鬚髪(しゅはつ)下垂して肩に被(かか)り面に蒙(かむ)る...
南方熊楠 「十二支考」
...唇をかむようにし...
宮本百合子 「刻々」
...小野篁(おののたかむら)の「比良(ひら)の山さへ」と歌った雪の朝を思って見ると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼自身も藤原氏を冠(かむ)せていたが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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