...稼ぎ出すと鼻唄をやり乍ら滅法稼いでるが...
石川啄木 「菊池君」
...お喋舌(しやべり)をしたり鼻唄(はなうた)を唄つたりして賑(にぎや)かに立働いてゐた...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...鼻唄(はなうた)のいろんな端くれを不意に歌い出す馬車屋をも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今までは折々門外の小路(こうじ)に聞えた夜遊(よあそび)の人の鼻唄(はなうた)...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...鼻唄(はなうた)をうたうのを...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...横になると新内(しんない)の明烏(あけがらす)をところまんだら摘(つま)んで鼻唄(はなうた)にしているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼻唄の声までが聞いたことのあるように思われてならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...尤(もつと)も何んかの時鼻唄位はやりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻唄交りに格子を洗つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻唄の節回しを研究したり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼻唄なんか歌つて門跡(もんぜき)前まで來ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...勘三が鼻唄まじりにうたい出したのだが...
林芙美子 「泣虫小僧」
...印東は鼻唄交りにぐいとこじ上げ...
久生十蘭 「魔都」
...ごきげんだ、貧乏も忘れて、鼻唄が出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...なにがなにしてなにとやらアとよろしく鼻唄を歌ったあと...
正岡容 「寄席」
...わるく行けばその日ぐらしの鼻唄となり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...口紅をもっと濃く塗ってチュインガムをクチャクチャかみながら鼻唄うたい気楽にただの普通のPさんで世間の波に沈みます...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...のみならず、そこらの肉を腹いッぱい平らげた上、腰を抜かしている亭主を尻目に、「ああ、いい気分、冬も忘れる……」蹌々踉々(そうそうろうろう)、村道を風に吹かれて歩み、一つの桟橋(かけはし)の向うから、谷川ぞいの道を、のぼりまた降り、いつか夜はとっぷりとなったのも忘れ顔に、鼻唄で歩いた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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