...厨(くりや)の事をば沙汰しける松下常慶(まつしたじやうけい)を召して今少し塩加減よくすべしと諭ししかば...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...笠井が例の古鞄(ふるかばん)を膝に引つけてその中から護符のようなものを取出していた...
有島武郎 「カインの末裔」
...ひしと主税を庇(かば)ったので...
泉鏡花 「婦系図」
...らちもないことにも怖(お)じ驚(おどろ)くばかばかしさを主人はふかく感じた...
伊藤左千夫 「箸」
...義雄は旅かばんを持つてそこを出た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...人道にむかひて開く酒場(さかば)こそは...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...尼が汲んで來て呉れた古盥の底の方に僅かばかりある水に足をつける...
高濱虚子 「俳諧師」
...本棚(ほんだな)の前で演説をした……ばかばかしい! 済んでからやっと...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...鞄(かばん)や風呂敷包をさげた繭商人(まゆあきゅうど)の姿が多く目に立った...
徳田秋声 「あらくれ」
...何かばかなことでもしでかしなすった場合に...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...物臭太郎一代記――思い出してもばかばかしさの限りだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...鞄(かばん)と風呂敷包を...
夏目漱石 「明暗」
...あすこはぬけ出てしまって雑誌『白樺(しらかば)』の武者小路(むしゃのこうじ)氏の愛読者となったのは...
長谷川時雨 「九条武子」
...もっとも墓場(はかば)だとか...
濱田青陵 「博物館」
...なるほどまったくわずかばかりのものではあるけれども昔の財産がまだ残っていて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...なかなかいいプランも思ひうかばない...
吉川英治 「折々の記」
...吉良を庇(かば)うために感情的になっている出羽守の代弁者と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...おとといの戦(いくさ)で斃(たお)れた敵味方の屍(かばね)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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