...中村屋の土地とそれとを併せて五百五十坪の一画にすることをかねてより楽しみにしていたということで...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...かねてより惡性者と知りながら虫がすいたか惚れすぎて薄情さへも場違への親切よりも身にしみていまはしんじつ身もたまも投げた朱羅宇の辻占に命とかいたもむりかいな...
竹久夢二 「砂がき」
...かねてより相州さまをこころよからず思つてゐた御家人もなかなか多かつた様子で...
太宰治 「右大臣実朝」
...かねてよりわが子の才兵衛の力自慢をにがにがしく思い...
太宰治 「新釈諸国噺」
...五郎右衛門は、暫く、それを見送ってから「わしは、命は、かねてより、無きものとしておるが、今度の処置は、余りにも、無残すぎる...
直木三十五 「南国太平記」
...それはかねてより...
中里介山 「大菩薩峠」
...かねてよりの宿望で...
中里介山 「大菩薩峠」
...かねてより今日あることを慮(おもんぱか)って...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...余はかねてより妖怪(ようかい)に逢(あ)う資格があると思っていた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...かねてより主人の持説である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...かねてより結婚の約束ある...
三宅花圃 「藪の鶯」
...かねてより「火星さん」という綽名(あだな)あり...
夢野久作 「少女地獄」
...かねてより六字の名号(みょうごう)を紙に写すこと三万葉に及びしを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かねてより君と母とにしらせんと人よりいそぐ死出の山みちを誦すと私は胸にせまつて來るものを禁じ得ない...
吉川英治 「折々の記」
...讐討を仕果して――かねてよりと顧み...
吉川英治 「折々の記」
...「かねてより聞いておる者だが...
吉川英治 「私本太平記」
...……かねてより尊氏と正成とは...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索