...生命は糧(かて)より優(まさ)り身体は衣(ころも)よりも優れる者ならずや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...お嬢ちゃんが御病気の時ぐらい蓄音器かけたかてええやありませんか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...………」「そないお云やしたかて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...リヽーやつたら遣(や)つたかて又戻つて来まつせ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...会うたらきっと姉ちゃんかて気に入る思うねんけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...それ考えたらあのM家との縁談の事にしたかて口実みたいに思われますし...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...夫にしたかて私のこと「園子」やの「お前」やのいわんと...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...自分には猫の事をかくのがこの上もない慰藉(いしゃ)であり安全弁であり心の糧(かて)であるような気がする...
寺田寅彦 「備忘録」
...何で?」「たしか腹膜炎とかてち...
徳永直 「冬枯れ」
...おめかしをし、洗い立て、石鹸(せっけん)をつけ、拭(ぬぐ)いをかけ、髯(ひげ)を剃(そ)り髪を梳(す)き、靴墨(くつずみ)をつけ、てかてかさし、みがき上げ、刷毛(はけ)をかけ、外部だけきれいにし、一点のほこりもつけず、小石のように光らし、用心深く、身ぎれいにしてるが、一方では情婦(いろおんな)をこしらえて、手鼻をかむ馬方でさえ眉を顰(しか)むるような、肥料溜(こえだめ)や塵溜(ちりだめ)を心の底に持っている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...駕籠賃も酒料(さかて)も無事に交渉が済んで駕籠屋は引返す...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな酒代(さかて)にするやうな銭はありませんよ...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...かてて加えて持病の慢性膓加答児(ちょうかたる)でべったり床に就いて了った良人(おっと)を...
細井和喜蔵 「女給」
...ゆびを くちに くわえて、「ちゃんと ボイルしてねえな、 かてえぞ...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「わるねずふたりぐみのはなし」
...堀井金(かね)なんとかてえ人の描いた...
三好十郎 「好日」
...我々の好奇心の糧(かて)となるだけである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...逆手(さかて)に持ったその釵は銀であろうか...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...――飯が少しかてえかもしれねえ」夜になると夜具を並べて寝た...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
便利!手書き漢字入力検索