...それで生命を助かつて...
泉鏡花 「海城発電」
...蜘蛛にも時によつては讚められる資格のあることもわかつてゐるのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...大粒な雹のやうにばらばらつと頭の上に落ちかかつて来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...寄つてたかつて兼隆の首級を挙げ...
太宰治 「右大臣実朝」
...天誅! と一声叫んで真正面からをどりかかつて行くべきである...
太宰治 「お伽草紙」
...夜の昆蟲どもがそれにひらひらからかつてゐた...
太宰治 「逆行」
...「スパイをやったことは未だかつてないぞ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...かつて土田杏村は英語でこの種の本を一冊出版した(著者自身による邦訳も出ている)...
戸坂潤 「読書法」
...かつては心を引かれたこともあったが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自分のためにしてくれたのですから、犬達をひどく叱(しか)るわけにもゆきませんし、それかつて、村人達から怨(うら)まれたら、この後仕事に雇つて貰(もら)へないかも知れません...
豊島与志雄 「犬の八公」
...かつて、慢心和尚がいうことには、「人間は、犬に吠えられるようでは、修行が足りない」兵馬は、この一言を思い出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かつて碧(あお)く清かりし眼は曇り...
野村胡堂 「楽聖物語」
...それじゃ、あの挑戦状を寄越したのは京子だったのか、かつて、自分を裏切り、最近三映キネマの首脳女優として素晴らしい喝采を博していた宮部京子...
橋本五郎 「殺人迷路」
...からかつて見たりすると...
北条民雄 「人間再建」
...予かつて虫類を多く集め来り...
南方熊楠 「十二支考」
...かつて王様たちを真似てはやりかけた習慣...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かつて、「むらさき」という雑誌があった...
山之口貘 「声をあげて泣く」
...かつてジイドを赤化したのであるかのように見なしていた彼等の声がきこえないのだ...
山之口貘 「つまり詩は亡びる」
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