...「歸れ! 手めへのやうな物はゐたつて邪魔だ!」「歸るとも! 反物一つ買へん癖に――」かの女は他の兩人が默つて見てゐるところでぷり/\しながら手早く仕事をかたづけると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...机の上をかたづけることさえ忘れて終(しま)って...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...今日S子はその締高(しめだか)を計算したまま算盤をかたづけるのを忘れて帰ったというに過ぎないのです...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...これをこの週中にどうあってもかたづける...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...それからあとの一週間で「猫」をかたづけるんです...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...私は身辺をかたづける...
種田山頭火 「其中日記」
...――(感ずるところありて)――暮れいそぐ百舌鳥のするどく身にちかく・冬がまたきてまた歯がぬけさうなこともたえず鳴る汽車のとほく夜のふかく・酔ひざめのつめたい星がながれた・わかれようとしてさらにホツトウヰスキー・しんみりする日の身のまはりかたづける病中・ほつかり覚めてまうへの月を感じてゐる十二月三日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...やつと書債文債をかたづける...
種田山頭火 「其中日記」
...枇杷の枯枝をかたづける...
種田山頭火 「其中日記」
...身のまはりをかたづける...
種田山頭火 「其中日記」
...身のまはりをかたづける...
種田山頭火 「其中日記」
...むしろ此際かたづくだけ身のまはりをかたづけることにする...
種田山頭火 「其中日記」
...院長とフォーシュルヴァンとはその迷語をかたづけることができなかったであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ひと休みののち食器をかたづけるまで火をたきつけてから約一時間半を費す...
中勘助 「島守」
...書物をかたづけるから...
夏目漱石 「三四郎」
...お皿(さら)やパンの袋(ふくろ)をかたづけると勢(いきお)いよく靴(くつ)をはいて...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...めしもたいていは飯屋でかたづけるというぐあいで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...先にかたづけてまいりますから」「かたづける?」「かわいそうですが...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索