...妙にかたくなな顔をしていた...
芥川龍之介 「子供の病気」
...斑(まだ)ら生(ば)えのしたかたくなな雑草の見える場所を除いては...
有島武郎 「親子」
...かたくなな自尊心が...
梅崎春生 「黄色い日日」
...かたくなな土の中から生れいでながら...
薄田泣菫 「水仙の幻想」
...或男はイエスの懐に手を入れて二つの創痕を撫でてみた一人のかたくなな彫刻家は万象をおのれ自身の指で触つてみる水を裂いて中をのぞき天を割つて入りこまうとするほんとに君をつかまへてからはじめて君を君だと思ふ彫刻家が君をつかまえるという時...
高村光太郎 「触覚の世界」
...こんな時にはかたくななジュセッポの心も...
寺田寅彦 「イタリア人」
...空中に漂っている宗教的息吹がもっともかたくなな者をもやわらげることができた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...かたくなでございますから――」「かたくななのは...
直木三十五 「南国太平記」
...多少お銀様のかたくなな心を解いたかも知れません...
中里介山 「大菩薩峠」
......
槇村浩 「青春」
...言葉の意識と云ふのは文法のかたくななる形式を習得することを謂ふのではありません...
三木清 「消息一通」
...最も親切にかたくなな私をよき友達としてつきあつて下さつた皆さんに別辭を述べるには多少の感慨があります...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...かたくなな姑の伊勢子の顔がまざまざと甦った...
「海流」
...かたくなな翼を※(つむ)の形にたたむで...
三好達治 「測量船」
...眠元朗は心のかたくななのに暫(しば)らく沈みこんでいた...
室生犀星 「みずうみ」
...かたくななる心と慾を制する力とに歸して...
森鴎外 「舞姫」
...どんなにかたくなな心でも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...暫くかたくなな心が自分の体内から溶け流れて行くのを感じ...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索