...彼はそれを潔としない程気を負うた武士気質(かたぎ)の男であった...
田中貢太郎 「義人の姿」
...俺は堅気(かたぎ)の商人(あきんど)だ」「堅気の商人だ...
田中貢太郎 「春心」
...琴柱は黒っぽい堅木(かたぎ)の木地で...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...「今日は」「今日は」と抑(そもそも)天気の挨拶からゆる/\とはじめる田舎(いなか)気質(かたぎ)で...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...西鶴のねらった気質(かたぎ)ものに出て来る様な社会的集団的性格の確然たる剔出...
中井正一 「「壇」の解体」
...また隅田川鰻(うなぎ)かきの図等いづれも前(ぜん)二家(か)の有せざる江戸気質(かたぎ)の他の一面を想像し得べし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...年は老いたれど高慢を挫(くじ)く太刀筋は衰え申さぬ」武芸者気質(ぶげいしゃかたぎ)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...床の間には肩衣(かたぎぬ)をした武将の像が一つ...
中里介山 「大菩薩峠」
...肩衣(かたぎぬ)だけ取つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...擬(まが)ひ金襴(きんらん)の肩衣(かたぎぬ)に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嫁入りさきがあんまり堅實(かたぎ)な大家なので...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...着附(きつけ)にも肩衣(かたぎぬ)にも贅(ぜい)を尽して...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...昔気質(むかしかたぎ)の父母は...
堀辰雄 「姨捨」
...ただ騎士かたぎによって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...素(す)ッ堅気(かたぎ)がっている奴だって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜が来て今は半ば目の見えない妻である私が少し疲れを覚え部屋の片隅の堅木(かたぎ)の卓の上に灯をともす...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まだ尚武の風のあった寛永気質(かたぎ)を尊ぶ者などは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...どこかの坊さんに頼めばいいわけだからな」四職人かたぎだ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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