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板倉勝宣 「山と雪の日記」
...かすむということがない...
海野十三 「三十年後の世界」
...最小の犠牲で何とかすむのだ...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...東山が紫にかすむことも...
竹久夢二 「砂がき」
...元久(げんきゅう)の頃詩に歌をあはせられしにもとりわきてこそは見わたせば山もとかすむみなせ川ゆふべは秋となにおもひけむかやぶきの廊渡殿(わたどの)などはる/″\と艶(えん)にをかしうせさせ給へり...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...四十年の過去をふり返って見ると茫として眼(まなこ)がかすむ...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...シュバちやんではなかつたらうか?かすむ街の灯とほに見て...
中原中也 「在りし日の歌」
...かすむ夕べの朧月よに人顏ほの/″\と暗く成りて...
樋口一葉 「ゆく雲」
...美しい春の野辺はかすむがまゝに霞がたな引いて...
牧野信一 「辞書と新聞紙」
...平和なれ」子供はかすむ海のようにひろい目をあけてコラムを見た...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「海豹」
...彼はまだねむけにかすむ眼で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...私の通う計器部はその工場の広い敷地の隅にこじんまりと独立して建てられた小さい建物で各種計器の金属部品を種目ごとに精密検査して包装する仕事が当てられており私は成績優秀として検査部の組長格の席が与えられ拡大鏡の下でミクロメエタアつきのゲージに部品を当てがっては最後の合格不合格をきめて行く役目だった拡大鏡をのぞいている眼が過労のために時々かすむすると額の眼の上の所がギリギリギリと痛んで...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...月はかすむ春の夜や岸辺の桜...
三好十郎 「樹氷」
...ときどき眼がかすむように思えた...
山本周五郎 「追いついた夢」
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横瀬夜雨 「花守」
...川ぞひ家並(やなみ)絵とかすむ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...空にかすむ雲雀(ひばり)のねも...
吉川英治 「新書太閤記」
...能役者たちの狂言が幾番かすむと...
吉川英治 「新書太閤記」
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