...かしこくも妙(たえ)に美しき御姿...
泉鏡花 「一景話題」
...かしこくも自在の力ましますし...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...山陰(やまかげ)にカインはいねず、夢おぼろ、烏羽玉の暗夜(やみよ)の空を仰ぎみれば、廣大の天眼(てんがん)くわつと、かしこくも、物陰の奧より、ひしと、みいりたるに、わなゝきて「未だ近し」と叫びつつ、倦みし妻、眠れる兒等を促して、もくねんと、ゆくへも知らに逃(のが)れゆく...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...山陰(やまかげ)にカインはいねず、夢おぼろ、烏羽玉(うばたま)の暗夜(やみよ)の空を仰ぎみれば、広大の天眼(てんがん)くわつと、かしこくも、物陰の奥より、ひしと、みいりたるに、わなゝきて「未だ近し」と叫びつつ、倦(う)みし妻、眠れる児等を促して、もくねんと、ゆくへも知らに逃(のが)れゆく...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...」ポケット小僧は、かしこくも、そう考えると、あき部屋からあき部屋へと、かばんをさがして歩きました...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...京都の風をなつかしみ、またかしこくも、御朝廷の尊い御方々に対し奉つては、ひたすら、嬰児の如くしんからお慕ひなさつて居られたらしく、お傍の人たちを実にしばしば京へのぼらせ、その人たちが帰つて来てからの土産話を待ちこがれていらつしやる御有様は、お傍の私たちまでひとしく待ち遠がつたほどでございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...かしこくも上皇さまは法勝寺の西の小路に御桟敷を作らせそれへおのぼりになつて...
太宰治 「右大臣実朝」
...かしこくも仙洞御所より...
太宰治 「右大臣実朝」
...かしこくも仙洞御所御直々の御対面をも賜ふべき由仰下され...
太宰治 「右大臣実朝」
...かしこくも仙洞御所より御下賜に相成りましたところの...
太宰治 「右大臣実朝」
...かしこくも明治大帝の教育に関する大御心はまことに神速に奥州の津々浦々にまで浸透して...
太宰治 「津軽」
...秩父の宮様が弘前の八師団に御勤務あそばされていらつしやつた折に、かしこくも、この農場にひとかたならず御助勢下されたとか、講堂もその御蔭で、地方稀に見る荘厳の建物になつて、その他、作業場あり、家畜小屋あり、肥料蓄積所、寄宿舎、私は、ただ、眼を丸くして驚くばかりであつた...
太宰治 「津軽」
...かしこくもよくもなるものなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
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長塚節 「長塚節歌集 上」
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夢野久作 「髪切虫」
...――その未来記一巻は、かしこくも、この御寺(みてら)を創(た)てられた聖徳太子の書きおかれた秘封なのだが」そっくり、談義僧(だんぎそう)口調である...
吉川英治 「私本太平記」
...かしこくもわが足利家へ...
吉川英治 「私本太平記」
...かしこくも聖断とありますからには」義貞は...
吉川英治 「私本太平記」
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