...唇は変色した瘡蓋(かさぶた)が...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...血のかさぶたの下に...
梅崎春生 「黄色い日日」
...「頸のうなじにかさぶたをつくるのを私は決してためらうべきではない...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...山には瘡蓋(かさぶた)のやうな雪がちよつぴり残つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...破れた着物の下には襯衣(シヤツ)があるが身体中の瘡蓋(かさぶた)のつぶれから出る血や膿(うみ)にところどころ堅く皮膚にくつついてゐた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...かさぶたさへとれて...
太宰治 「道化の華」
...瘡蓋(かさぶた)が落ちるようになり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どうかするとその内の一つ二つの瘡蓋(かさぶた)がはがれて大きな穴が明き...
寺田寅彦 「自由画稿」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...皮膚病のかさぶただらけとも言えるし...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...頭が瘡蓋(かさぶた)だらけでお釈迦様のようになり...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私は身体ぢゆうのふきでものを痒がつて夜も昼もおちおち眠らないもので糠袋へ小豆を包んで母と伯母とがかはるがはる瘡蓋(かさぶた)のうへをたたいてくれると小鼻をひこつかせてさも気もちよささうにしたといふ...
中勘助 「銀の匙」
...漲る瘡蓋(かさぶた)模様のやうに...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...瘡葢(かさぶた)がぼろぼろ落ちて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...一種のかさぶたが出来てゐるやうなものだと感じた...
林芙美子 「浮雲」
...ぶつぶつとあせものかさぶたではどうにもなりません...
林芙美子 「新版 放浪記」
...台石は一杯に青苔(あおごけ)が蒸して石塔も白い痂(かさぶた)のような物に蔽(おお)われ...
二葉亭四迷 「平凡」
...瘡痕(そうこん)のかさぶたが取れるまでもさして時日はかからない...
山本周五郎 「青べか物語」
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