...かさこそと草の中に落ちた...
有島武郎 「親子」
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石川啄木 「一握の砂」
...夕凝(ゆふごり)の岸(きし)のくづれに、かさこそと、河原菅菜(かはらすがな)のこれや、はた老(お)いにし夏(なつ)の夢(ゆめ)のひびき...
薄田淳介 「白羊宮」
...小鳥が一羽(いちわ)しきりにかさこそいわせていた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...かさこそ音を立てて...
徳田秋声 「あらくれ」
...」「かさこそっとやればもう大丈夫...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...または靜かな秋の夜にポプラのわくら葉がかさこそと散るのを聞く時...
「修道院の秋」
...一霜夜(しもよ)ふけたる枕(まくら)もとに吹(ふ)くと無(な)き風(かぜ)つま戸(ど)の隙(ひま)より入(い)りて障子(しようじ)の紙(かみ)のかさこそと音(おと)するも哀(あは)れに淋(さび)しき旦那樣(だんなさま)の御留守(おんるす)...
樋口一葉 「われから」
...門前のあけびの葉がかさこそと音を立てた...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...)そのねずみさんが かみぶくろのうえを かさこそ...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「ばにばにきょうだいのはなし」
...山峡にかさこそと降り積った雪は手ごたえなく軽かった...
本庄陸男 「石狩川」
...かさこそと桜落葉が鳴り...
正岡容 「寄席行燈」
...新聞紙を讀み返す音だけがかさこそと聞えた...
室生犀星 「はるあはれ」
...清らかさこそ一国の信仰の集るところなのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...――と、うしろの木(こ)の間(ま)を、かさこそと、静かに歩いて来る人があった...
吉川英治 「上杉謙信」
...するうちに、かさこそと、藪隣(やぶどな)りのあばら家から、一媼(おうな)が出て来て「この庵(いお)のあるじなら、とうにもう、ここにおいでられませぬ」という...
吉川英治 「私本太平記」
...ううむ」うめいている者、うごかない者、かさこそと、血まみれのまま、這い出してゆこうとする者など――ずっと見まわしても二十人のうえはある...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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