...やがて霜の上にかさこそと微かな音をたてゝ落着くのだつた...
有島武郎 「秋」
...かさこそと草の中に落ちた...
有島武郎 「親子」
...かさこそと雑木の葉が...
有島武郎 「星座」
...足の下で枯れッ葉のかさこそくずれる音もきこえました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
......
石川啄木 「一握の砂」
...かさこそと草の葉を伝って...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...手にはイガをむくための杖を持って――わたしは必ずしも霜の時節まで待たなかったから――かさこそ鳴る木の葉と赤リスやカケスの声だかい咎め立てのただなかを行くのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...みそつちよも寒さうにそこらをかさこそ...
種田山頭火 「其中日記」
...かさこそ音を立てて...
徳田秋声 「あらくれ」
...一霜夜(しもよ)ふけたる枕(まくら)もとに吹(ふ)くと無(な)き風(かぜ)つま戸(ど)の隙(ひま)より入(い)りて障子(しようじ)の紙(かみ)のかさこそと音(おと)するも哀(あは)れに淋(さび)しき旦那樣(だんなさま)の御留守(おんるす)...
樋口一葉 「われから」
...ほどなく かさこそ がりがり かすかな ものおとが だんろそばの すみっこから...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「わるねずふたりぐみのはなし」
...白い百合草にかくれた白い百合花のすがたは見えないがあまいにほひをたてるのですぐにありかが見つかつて金(きん)の羽蟲(はむし)が五匹づれかさこそ分(わ)ける草のなか...
水谷まさる 「歌時計」
...新聞紙を讀み返す音だけがかさこそと聞えた...
室生犀星 「はるあはれ」
...清らかさこそ一国の信仰の集るところなのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...かさこそと銀の響(ひゞき)の羽(はね)ざはり……わたしは俯向(うつむ)いて物を書きながら...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...――と、うしろの木(こ)の間(ま)を、かさこそと、静かに歩いて来る人があった...
吉川英治 「上杉謙信」
...狡猾(こうかつ)なる獣(けもの)のごとくかさこそと...
吉川英治 「三国志」
...ううむ」うめいている者、うごかない者、かさこそと、血まみれのまま、這い出してゆこうとする者など――ずっと見まわしても二十人のうえはある...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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